見出し画像

#旅する羽釜 福井編 vol.4「とんちゃんと油揚げ」(越前大野~坂井)

福井旅2日目の目的地は、福井市から車で50分の越前大野(大野市)です。

越前大野は、名水の街!

画像1

越前大野(大野市)は水のきれいな場所。周囲を囲む山々から地下水が流れ込むため、街のいたるところで湧き水がでるそうです。市内全域の水道代はなんと無料!(ただし、水をくみ上げるポンプの電気代はかかります)

画像2

画像3

画像4

画像5

街を歩くと、いたるところに「水をご自由に」と汲んでいけるスポットがありました。

水がきれいなためか、大野市内には、酒蔵が4軒、醬油味噌蔵が4軒あります。

画像6

街の中心部、七間通りにある南部酒造場でおみやげの日本酒「花垣」を買いました。

福井2日目のお宿は「荒島旅舎」

画像7

南部酒造場から徒歩2分のところにある「荒島旅舎(あらしまたびしゃ)」が、本日のお宿。宿からも見える日本百名山に選ばれた山「荒島岳」が名前の由来です。

今年の8月にオープンしたばかりのホステルで内装もとてもステキ。街の中心部にあるので、移動が楽々でした。

「モモンガコーヒー」でひとやすみ

荒島旅舎さんの隣にある、モモンガコーヒーさん。
大野は水がおいしいところなので、もちろんコーヒーもおいしいです。

画像8

激アツだけど硬くない「亀山湯」

画像9

「近くに銭湯がありますよー!」と荒島旅舎の川端さんに教えてもらい、宿から歩いて8分の亀山湯へ。

外観も内観も激渋の銭湯でした。今までの行った銭湯で一番古かったかも...お湯は激アツだけれど、思ったよりまろやか。硬くない(お湯の表現難しい。。。)

湧き水を汲んで、薪で沸かしているせいなのかな。水のきれいな大野らしい銭湯でした。とにかく気持ち良かった!

夜は大野名物の「とんちゃん」

「とんちゃん」とは、牛・豚の内臓を味噌、醤油、にんにく、唐辛子などで味付けしたもの。一般的には「ホルモン」と呼ばれていますが、これが大野の名物と聞いて、早速うかがいました。

画像10

「焼肉おおみ」は、「鶏肉の大美」という精肉店が直営しているお店。なので、鶏肉メニューが充実。若鶏と親鶏のメニューが揃っているのは珍しいですね。

なかでも絶品なのが、鶏のせせり!おいしくて3皿もおかわりしちゃいました。鶏だけじゃなくホルモンも美味しかった!

画像11

「とんちゃん、うまいねー!」って言いながら、せっかくなんで、おすすめのもう一軒だった「六間星山」にも行きました。とんちゃんのハシゴ。こちらもうまいー!

「旅館ふじや」の朝ごはんと女将さんの話

画像12

朝ごはんは、荒島旅舎の近くにある旅館ふじやさんで。

大野市の4つの旅館では、地元の調味料や旬の食材にこだわった朝食を「めぐみごはん」として提供しています。宿泊なしで旅館の朝ごはんをいただけるのはうれしいですね。お米は大野産の新米コシヒカリです。

里芋と油揚げの味噌汁、里芋の小鉢、油揚げの煮しめ、焼きサバ、はまな味噌などなどが大野の名物がそろって、これで1000円です(驚愕!)

画像13

朝食をいただきながら、女将さんと大野の食についておしゃべり。

大野は油揚げが有名で、町の豆腐屋さんでたくさんつくられています。それぞれ好みがあり、「穴が大きいものは煮物向き」「キメが細かいものは焼いて食べる用」と使い分けているのだそう。穴が大きい厚揚げは煮汁をよく吸っているので、食べると「ジュワー!」っとしておいしいのだそう。ふむふむ、勉強になります。

七間朝市と伊藤順和堂の「いもきんつば」

画像14

朝食後、七間通りの朝市へ。平日なので出店者は少なめ(多分)。
お母さんたちが楽しそうに座っておしゃべりしてました、ほんとは近寄って撮りたかったけど、勇気がなく、やや盗撮のような感じで遠くから撮影。

画像15

「大野に行きますよー!」とSNSに投稿したら、続々と大野情報が。なかでも「伊藤順和堂のいもきんつばはマスト!」という指令が。笑

画像16


朝ごはんを食べたばっかりなのに6個入りを買い求め、おいしくてその場で2個をペロリ!きんつばというよりはスイートポテトに近い感じでした。季節限定の商品なのだそうです。

画像17

街を散策したあとは、旅館ふじやの女将さんに勧められて越前大野城へ。山を登ること20分ほど。大野の町が一望できるとてもよいスポットでした。かなり息があがっちゃったけれど。

画像18

おみやげ買うなら「越前おおの結楽座」へ

越前大野城のある亀山から下山して、越前おおの結楽座へ。ここでは日本酒や醤油、野菜など大野の名産品がだいたいそろいます。

画像19

大野のイチオシは里芋。里芋あられ、里芋羊羹などなど。里芋のアイデア商品もたくさんありました。里芋は「皮をむいた状態」で売っているのが面白い。機械で洗浄してからむくとのこと。里芋の皮むきは大変だからこれは助かる。

画像20

紅ずいき(里芋の茎)を甘酢につけた「すこ」。(新潟にも似たような食べ物があります、名前違うけど)。スコを漬けた甘酢で作った「すこサイダー」も人気だそう。

画像21

ほかにも「たくあんの煮たの」も大野の名物。たくあんの古漬けを塩出しして、煮るという、なかなかつくるのが面倒なお料理。「昔の人は食べ物を大事にしてたから」と、旅館ふじやの女将さんが感心しながら話していたのを思い出します。

画像22

画像23

味噌も醤油もずらり。大野市に味噌醤油蔵が4軒あるけど、ここなら小さいお試しサイズを買えて便利です。旅先ではいつも味噌や醬油を購入するのだけど、今回はあまりにも数が多くて見送り。

ちなみに、大野名物の醤油カツ丼のタレを考案されたのは野村醤油さん。醬油カツ、おいしそう...…。青豆しょう油を購入!

画像26

越前大野の風習「半夏生さば」

旅館ふじやの女将さんからお聞きしたのが、「半夏生さば(はんげしょうさば)」。越前大野では、半夏生の日(夏至から11日目)に一匹丸ごと焼いた「焼き鯖」をひとり1本、家族全員が食べる風習があるそうです。

画像24

その昔、大野藩主の金森長近が、農民たちの疲れをいたわるために、半夏生の日に鯖を食べることを推奨したのだとか。

旅館ふじやの女将さんによれば、この日になると大野の街中の魚屋さんで鯖が焼かれ、店頭に並ぶのだそうです(これは、見てみたい!)。

大野は盆地ですが、お魚屋さんが多いとくぼきりさんも言ってました。ここらへんも由来してるのかな...…。

越前大野の厚揚げは、ほんとに厚い!

画像27

大野のスーパーマーケットの油揚げコーナーの充実度たるや!福井県民の油揚げ好きは有名ですが、特に嶺北エリアの方々がよく食べられるそうです。

画像28

売場では「中あげ」なるものを見かけました、名前は中あげでも、はや全国の厚揚げレベルの厚さ。厚揚げなんてほんとに厚い!(何いってんだ、私は。禅問答か)

画像29

重ねて確認してみました。中揚げは確かに厚揚げの半分。笑
「新党あつあげ」を自認する私もたまりません。

「谷口屋」で半生油揚げのいただく

画像30

福井のスーパーマーケットを巡ると、どのお店にもあったのが「谷口屋」さんの油揚げ。(銀座の福井県のアンテナショップにもありました)

画像31

坂井市竹田にこちらの直営レストランがあると聞き、訪問しました。山道を進み、「本当にこの道であってるのかな?」と不安になりながら進むとお店を発見。失礼ながら、結構アクセスがよくない場所にあるのに、行列がすごいという人気店です。

画像32

ほんとは油揚げがドーーーーン!とのった「油揚げ御膳」を食べる予定が、本店限定の半生油揚げの食べ比べセットがあると聞き、そちらをいただきました。

画像33

揚げたての油揚げ、煮しめ、豆腐コロッケ、絹豆腐とお豆腐オンパレード。

画像34

半生油揚げは、油揚げが揚がり切る前に取り出した、中身が半生という珍しいもの。やわらかくて、すごくおいしい!

画像35

ジュンイチは、油揚げのどんぶり御膳。このどんぶりは、最初は大根おろしと油揚げのタレでいただき、次に出汁をかけて食べるというひつまぶし方式。添えられた福井名物の伝統薬味「山うに」がとってもあいました。

*****

福井の旅はまだまだ続きます。旅のレポートの続きはこちらから。

(旅人/ごはん同盟・執筆/しらいのりこ・編集/シライジュンイチ







読んでくれてありがとうございます! みなさんのサポートは励みになります。