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#旅する羽釜 福井編 vol.6 「焼きさばと醤油干し」(小浜港)

福井旅4日目の午前中は、小浜港へ行ってきました。

「若狭小浜お魚センター」はお魚天国!

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魚屋さんが並ぶ「小浜お魚センター」は、業者だけじゃなく、観光客や一般の方が入られる市場でした。もちろん買い物もできます。

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あいにくの雨模様でも、センターの中は多くのお客さんで賑わっていました。今日は地元の顔なじみの方が多い様子。

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鮮魚と干物のお店がずらーりと並びます。

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お目当ては、小浜名物の「浜焼きさば」!大きなさば一尾が串に刺されてこんがりと焼かれています。さすが、さばの街!

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小浜港を訪れての発見は、醤油干し。小浜の名物です。

小浜では、魚を醤油に漬けて一晩干した醤油干しが定番の味。身が淡白な若狭がれいは塩干しだったので、魚によって使い分けてるようです。

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最初は、「???」と思いましたが、これがまたおいしそうで。

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定番の小鯛も、醤油干し。

と、そんな感じで店頭の魚を眺めていると、若狭町にあるオムライスとスパゲッティの店「和伊和伊亭」のマスター・竹中さんTwitterでこんな情報をいただきました。

なにっ、穴子の醤油干しですと!

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早速探してみると、身がふっくらとしたおいしそうな穴子の醤油干しを発見、即座に購入です。

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穴子の他に、さば、ふぐ、のどぐろ、小鯛の醤油干しと、若狭がれいの一夜干し(塩)をお土産甩に買いました。

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穴子は、大きすぎるのてきれいな三つ折りに(笑)

その場で発送していただき、次の日には東京に到着。2~3日は、日持ちします。冷凍もできるので、たくさん買っても安心です。

竹中さんにはおいしい食べ方まで教えていただきました。ありがとうございました!

東京に戻り、友人たちとこの小浜の醤油干しを楽しむ会を行いました。実際にいただいてみると、この穴子が衝撃の味!「今まで食べた穴子料理のなかで一番おいしい!」と声が上がるほどでした。

醤油に漬けることで余分な脂が落ちほどよく身がしまたのか、焼くと皮のパリッとした感じ。それに対して中身はふっくら。「穴子料理は脂が乗っているものが良い」と思っていましたが、その概念を覆す穴子の醤油干し。魚好きの私としては、うれしい発見です。

ちなみに、「若狭小浜お魚センター」の駐車場には、そこで買った魚を炭火で焼いて食べられる七輪焼き広場がありました。もちろん、お酒もごはんもあります。しかし、あいにくの雨で本日はお休み、がーん。晴れた日に食べられたら最高だったのにー。

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「小浜お魚センター」の向かいには、「若狭フィッシャーマンズ・ワーフ」というお土産屋さんがあります。朝ごはんは、こちらのイートインで地物ののどぐろ寿司とあおりいかの刺身(with ビール)です。

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お昼は「若狭小浜お魚センター」に戻り、市場内にあるお寿司屋さんで。昨日の鮨富とは違ったワイルドな漁港らしいお寿司です。小浜にきてから、お寿司ばっかり食べてますね(笑)

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大将にネタを聞いたら、メモ書きで教えてくれました。

昆布職人が手作業で削る「おぼろ昆布」

「若狭フィッシャーマンズ・ワーフ」で、おぼろ昆布の削り実演している職人さんに出会いました。

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「おぼろ昆布ととろ昆布の違いって、わかる?」

そう質問された我々。しばし考えてみたけれど……、わかりません。

「こうやって、昆布の表面を手作業で削ったのが『おぼろ昆布』。『とろろ昆布』は昆布を何枚も重ねて、その側面を機械で削るの。『とろろ昆布』が糸状になるのはそのためなんだよねー」と、職人のおじさん。

お話を聞けば、この職人さんは昆布削って40年の大ベテラン!以前は敦賀で働いてたそうです。そんな話をしながら、テンポよくかんなで昆布を削っていきます。

昆布の表面近くの黒っぽい部分が「おぼろ昆布」に、さらに削って内側の白い部分が「太白おぼろ」に、そして最後に残った芯の部分が「白板昆布」になります。最後まで切らずに「白板昆布」まで仕上げるのは職人技ですね。

白板昆布は、お寿司屋さんに渡され、寿司酢につけて、バッテラに使われます。昆布職人さんは年々減ってきていて、昔、敦賀には1,000人いた職人が、今では100人くらいに。高齢化も進んでいるそうです。このまま職人さんが減っていくとバッテラの危機が!😭 

店頭で「おぼろ昆布」を見つけたら、積極的に買い求めて行こうと思いました。

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「おぼろ昆布」は、1年間は常温保存が可能です。少しおいたほうがおいしくなるそうで、これからの時期なら、お正月ぐらいがちょうど食べごろ。お正月用にと購入したものの、お酒のアテにも最高なので、その前に食べきっちゃうかもしれません(笑)

小浜名物「小鯛の笹漬」をおみやげに

小浜名物として全国的にも有名な「小鯛のささ漬」。連子鯛という小鯛をおいしく食べるために鱗と骨をとり、殺菌作用のある笹の葉に包んで酢に漬けたものです。

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「若狭小浜お魚センター」のそばにあるのが、「小鯛のささ漬」の名店、「田中平助商店」。

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「小鯛のささ漬」をお土産に購入するつもりが、さよりときすのささ漬を発見し、あわせて購入! ほどよい塩加減で、酢の酸味も絶妙でした。東京のスーパーでも他店のささ漬を購入したことがありますが、全然味わいが違います。

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充実の「御食国若狭おばま食文化館」

「若狭小浜お魚センター」から歩いて5分のところに「御食国若狭おばま食文化館」があります。小浜を訪れるなら行った方がここは絶対に訪れたほうがいいですよ!

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小浜の食文化にまつわる展示が無料で見られる上に、伝統工芸品の加工体験コーナーやキッチンスタジオ、温泉まであります。思わず長居をしちゃうので、訪れる際には余裕を持っていってください。

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こちらは、鯖街道を通ってさばを京都まで運ぶ人。もちろん、当時の方は、マスクはしていません(笑)

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こんな風にさばを笹に包み。小浜から京都まで鯖を運んでたそうです。獲れたての若狭のさばに塩をして、約72キロの山道を一昼夜運ぶとちょうどいい塩梅に。京都ではお寿司屋さんが待ち構えていて、鯖寿司にしていました。昔の人って根性あるよね...…。

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料理の模型のクオリティもすごいです!

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料理教室、季節の魅惑のイベントもたくさん!

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こちらの図録を買いました。

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2階は、若狭の伝統工芸品コーナー。若狭塗や若狭和紙の体験などできます。片隅にオバマ大統領のパネルがひっそりと....(涙)

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「御食国若狭おばま食文化館」をあとにして、街の中心部に戻ります。

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福井の旅はまだまだ続きます、と言いたいところですが次が最終回です。旅のレポートの続きはこちらから。

(旅人/ごはん同盟・執筆/しらいのりこ・編集/シライジュンイチ


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