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そんなわけないのにね。

この瞬間に出会うために生まれてきたんやろうなと思えた日がいくつかある。
それはひとえにおれがそういうことを信じてしまう痛いやつだからというのが理由なんやと思うねんけども。

33歳になった。
誕生日バーガーキングは最高。世も末。

概ね人生は良好。
それなりの波乱万丈もありつつ、
「あ〜これはもうヤバいね、まじで笑えないね。人生終わったね」と思ったりした日もあった。
けんども、「そんな日もあったね」と笑い話にできるくらいには年齢を重ねてこれた。

とは言えど
まだまだ若輩者だし、前途多難な人生。
思い出が色褪せてしまう前に
書き記して、音に乗せたいことだらけ。

最近はと言えば
知識なんて全くないのに
花を買って、水をやっている。
それを眺めてみたりして
「いいなぁ」とか言っている。
相当に呆けた面をしていると思う。
こうやって文字におこすと
まじ何言ってんねん案件ではあるけれど、
綺麗でとても良い。

死んだ時に花を手向ける理由がなんとなくわかる。
綺麗だからだ。
別に意味合いなんてのはどうでもいい。
ただ綺麗で、それが嬉しいのだ。

あまりにも遠すぎることに気持ちを囚われる必要はない。
目の前の花瓶(ペットボトルを切っただけの粗末なものをそう呼んでいる)の水を入れ替えるように
近くにある愛おしいものを大切に育てるということ。
その最低限さえできていれば
なんとかなる、気がしている。

歳をとるにつれ
視界が悪くなってくるのは
きっと目移りすることなく
大事なものにフォーカスできるようになるためだと思うんやわ。
そんなわけないのにね。

なんとなくのイメージだけで語ると
悲しいだけのように感じる年齢の数字も
増えていくことで
色んな角度から、世界を見れるようになることが
損なわけないのにね。

ひとまずは
誕生日おめでとう、おれ。
緩やかに右肩上がりの人生。
悪くない。
いや、むしろいいね。
そんなに急がなくていい。
たくさん見聞きする時代はおしまい。
30代中盤戦、
これからは出来る限り深く知って
ゆっくり呼吸をするように生きる。

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