真っ赤なネイルとサスペリア

赤いマニキュアを塗ると何故かしっくりくる。
人から見てどう見えるのかは知らないけど、深みのある赤は爪でも唇でも私の体に一番よく馴染む色だと思う。
元気のない時に真っ赤なマニキュアを塗ると流石に見ていて疲れるけど、メイクをした時、おしゃれをした時、ワンポイントとして取り入れたいのはやっぱり赤。

私の顔はそれほどはっきりしているわけでもない。だけど、他人から「その色あってないよ」と言われたとしても、多分私はこう返す。
「気のせいじゃない?」
まあ、そんなの言われたことないけど。

似合ってるねと言ってもらえることが多いこの色が、私はとても大好きだ。

赤と言えばもう一つ。
夏か秋くらいに実家で父と初代サスペリアを見た。
父は映画が大好きで、音響やら何やら拘って父の部屋には私から見たら違いのわからない大きなテレビと、父お気に入りのスピーカーやよくわからない機材が取り付けられている。
真横が私の部屋な為、実家にいた時は隣の部屋から聞こえてくるBGMで何を見ているかわかったくらい。
それで、そんな父と一緒に部屋を暗くして同じ部屋で同じ映画を見るのはちょっと不思議な感じがする。父はソファでくつろいで、私は父のワークチェアで体育座りをして見たんだけど、映画館じゃないからたまに話したりなんかして同じ映画を見るのだ。
ちなみに、父と一緒にホラー映画を映画館で見ていると、父が驚いた拍子にビクッとなるので振動が伝わってくる。

サスペリアは父のお気に入りの映画なんだけど、私も見てすぐに気に入った。映画の好みが結構わかれる私と父ではあるものの、サスペリアはイメージしてたスプラッタホラーと言うよりはゴシックホラーという方がしっくりきた。こんな素敵な映画だったと知っていたら、もっとたくさん見たと思う。
そしてこの映画を強く印象付けるのは鮮やかな赤。深みがある赤いマニキュアでも、爪にのせると意外と鮮やかになったりする。
その度に私はサスペリアを思い出す。

ちなみに、父が持っていたのはDVDだったけど、私はBlu-rayがほしかったので4Kレストリア版とかいうよくわからないBlu-rayにしたら我が家のPS3で読み込めなかった為、結局中古でDVDを買い直すことになった。

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