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【木曜日のしかけ#22】受注後の社長電話

木曜日は経営言動、すなわち社長の言動に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。社長の言動は幹部や社員のモチベーション、社長への信頼度に大きな影響を与えます。

今回は、7秒しかけ「受注後の社長電話」を紹介します。

社長、営業職の社員が受注/契約した時におめでとう電話ってしてますか?
『いや、してないよ。白潟さん、社長が直接電話したら中抜きになるんでは?』

はい、中抜きにはなりますが、称賛は多くの人からされてもいいのかなと思います。特に社長からだと喜びもひとしおです。

もちろん、中抜きは絶対しないと決めている会社であればやらない方がいいでしょう。余計なお世話ですみません。

受注後に社長が営業パーソンにおめでとう電話をすると次の3つのメリットがあります。

① 受注した営業パーソンがとても喜ぶ

② 社長がリアルタイムで自社商品/サービスの生の情報が把握できる

・ 今、何の商品が一番売れているのか?
・ 今、商品のどこが気に入ってもらえてるのか?
・ 今、どういうお客様に売れているのか?
・ 営業パーソンのどこが気に入られてるのか?

③ 幹部に権限を移譲した後、社長が現場情報を把握できない不安が解消できる

まだおめでとう電話してない社長は、ぜひ電話してはいかがでしょうか?

それでは、詳しく紹介していきます。 


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!
④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 「受注後の社長電話」とは

幹部に権限を移譲した社長には次の不安があるかもしれません。

・ 現場のことが気になるが幹部には詳しくきけない
・ 幹部を中抜きして現場の社員の声をきけない
・ 事業の勘を鈍らせたくないので現場情報が欲しいがもらえない

もちろん、信頼している幹部に事業部/部を任せているので社長は自身の不安を解消するためだけに、余計なお世話はしない方がいいです。

経営会議や幹部との1on1で情報を把握し、経営の意思決定をすべきでしょう。

そうは言っても、冒頭紹介した不安は少し残ります。

そんな社長の不安をリスクなく解消し、営業パーソンを喜ばせる一石二鳥の7秒しかけが「受注後の社長電話」です。

事前に『受注後、社員に電話しおめでとう言って状況きくけどいいかな?』と幹部に相談し、承認とってから実施した方がいいでしょう。

具体的には、こんな感じでやってください。

社長:『田中さん、受注おめでとう!』
営業:『あっー!社長、ありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです!』

社長:どんな感じで買ってもらえたの?
営業:『はい、社長、今回の商談では商品AかBかお客様が悩まれていたんですが、最終的には商品Aで決まりました』

社長:『そっか、商品Aのどのあたりが気にいってもらえたの?
営業:『使い勝手がいいのと、いつでも解約できるところでした』

社長:『なるほど、その2つがポイントか教えてくれてありがとう。引き続き営業頑張ってね』
営業:『はい、社長ありがとうございます!わざわざ電話を頂き本当に恐縮です』

いかがでしょうか?

突然、社長から電話をもらったら現場の営業パーソンはとても喜ぶと思います。また、次も売ろう!という気持ちにもなります。

加えて、今、何の商品が一番売れているのか。商品のどこが気に入ってもらえたのか、どんなお客様に買ってもらえたのかについての最新の生の情報がはいります。

何回も電話をかければ、この商品は賞味期限がきれたかな・商品のココをももっとアピールした方がよいかも・そろそろ商品改良しなければ等のイメージがわいてきます。

もちろん、イメージがわいた後、幹部に直接改善の指示をしてはいけません。中抜き後の最悪の指示になり幹部のモチベーションは下がります。

幹部がタイムリーに手を打っていれば社長は心配ないですし、万が一、幹部の打ち手がおかしい場合は幹部への有益なコーチングや意見交換ができるでしょう。

営業パーソンが直行直帰、リモート勤務の場合は効果が倍増します。

気に入ってもらえたら、ぜひ「受注後の社長電話」実践してください。

なお、当たり前の事ですが営業パーソンが社用携帯を持ってない場合は実践できないかもしれません。

2 アンカー(「受注後の社長電話」を思い出させるきっかけ)

社内での受注連絡をきっかけに、社長が営業パーソンに電話してください。

3 今すぐ準備しましょう

受注後の社長電話」を実践する社長は次の準備をしましょう!

① 4回以上の実践状況のチェックシート作成

前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)の実践がおススメですが、実践の機会は週4回もないでしょうが…

連続で何回実践できたかをチェックする準備をしましょう。
準備の例を次に示します。

・ 「受注後の社長電話」と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)

・ 1枚のふせんに「受注後の社長電話」と4回のチェック欄を書く(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)

もちろん、5回以上でもいいかと思います。

② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る

4 いつから実践しますか?

受注後の社長電話」いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 今日から
・ 明日から
・ 来週の月曜日から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
受注後の社長電話」実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。 

受注後の社長電話」の紹介は以上でおひらきです。
社長の不安が解消し営業パーソンが喜ぶことを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

受注後の社長電話」の7秒しかけを気に入ってもらえたら、
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それでは、また明日!明日はフツーの会社のすごいしかけです。


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