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【火曜日のしかけ#24】社内専門家ずかん

火曜日は仕事力大全の応用に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。

今回紹介する7秒しかけは「社内専門家ずかん」です。

突然ですが「社内で誰が何に一番詳しいのか」の情報を持っていますか?
『白潟さん、その情報は持ってないです』

そうですか、極めて有益な情報なのでぜひ持ってください。
更に成長できるきっかけになります。

例えばSNSマーケティングをやっている方であれば

・インフルエンサーマーケなら佐藤さん
・SNSマーケなら田中さん
・お客様との折衝なら鈴木さん
・プレゼンスキルなら石田さん
・効率的な案件運用なら山田さん
・タスクの優先度づけ・段取りなら小西さん

こんな感じで社内の専門家リストをつくります。

そうすると、悩んだ時/困った時にその専門家に相談にいったり、壁打ち相手になってもらえます。

成長すること間違いないです。
おそらく、ハイパフォーマーはこの情報を持っています。

社内で誰が何に一番詳しいのか」の情報をまとめたリストを「社内専門家ずかん」とネーミングし7秒しかけにしました。

もちろん、専門家との関係性を構築しておくのは大前提になりますが…


『白潟さん、私は既に持っています』
そうですか、素晴らしいですね!ぜひ継続してください。

ちなみに、その情報をチーム/全社で共有していますか?
『いや、そこまではやっていません』

組織内の‘Who knows What’(誰が何を知っているか)をメンバー全員が共有している状態のことをトランザクティブ・メモリーといいます。

トランザクティブ・メモリーには組織のパフォーマンスを高める効果がありますので、ぜひ「誰が何を知っているか」の情報をチーム/全社で共有してください。

それでは、詳しく紹介していきます。


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!

④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。

具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 「社内専門家ずかん」とは

早速ですが、この画像を見てください。

デロイトトーマツ新人時代の白潟敏朗の手帳

これは、私のコンサルタント修行時代の手帳に書いたメモです。
(読みづらくてごめんなさい。よく字が汚いと言われます…)
※専門家は実名なので名前は消しています

私、実は新卒でIT会社(現在のSCSK株式会社)に入社しネットワーク/システムエンジニアをやっていたので、25歳でデロイトトーマツに入社した当時は決算書が読めませんでしたし、経営や業界・業務の知識もほぼありませんでした。

もちろん、猛勉強し知識習得に努めましたが現場でのコンサル経験がなかったので、現場ではどんな知識・スキルが必要で有効なのかは全くわかっていませんでした。

そこで、まず私がやったのが「このテーマは誰に聞けばいいのか?」を知ることでした。

たくさんの先輩やベテランコンサルタントとコミュニケーションをとり、誰が専門家なのかを調べメモに名前を記載していきました。

新しいコンサルテーマにチャレンジするたびに専門家のところへいって、

・何の本を読めばいいのか?
・最速で知識を習得するためには?
・現場でお客様に質問する時のポイントは?
・お客様からの難題を解決する時のヒントは?

色々な質問を投げかけ学びました。

そのおかげで、なんとかコンサルタントになれた気がします。その当時、仕事ができる先輩たちは「このテーマは誰に聞けばいいのか?」をおさえていました。

そんな先輩たちに教えてもらいながら「社内専門家ずかん」をつくっていきました。

既に実践している方はイメージわくと思いますが、「社内専門家ずかん」は自分が仕事で悩んだ時や行き詰った時に自分を助けてくれます。

また、専門家に知識の習得の仕方、本を読む順番なども教えてもらえるので効率的に知識習得もできます。

まだ「社内専門家ずかん」を持ってない方は、これを機会にぜひつくってください。

ここまでで「社内専門家ずかん」を気に入ってもらえた方、早速「このテーマは誰に聞けばいいのか?」を調べるでしょう。

その時、調べた後で聞きやすいだけの方を専門家にしないよう留意してください。

聞きやすい方が詳しくない場合もあるので、上司やチームで相談しながら専門家を決めてください。

冒頭で紹介しましたが「社内専門家ずかん」を組織で共有している状態のことをトランザクティブ・メモリーといいます。

トランザクティブ・メモリーに組織のパフォーマンスを高める効果があることは、ヴェグナーに続くさまざまな研究者の実験や統計分析によって実証されています。

「自チームの他メンバーの専門性をよく知っているか」「他のメンバーから得られる専門知識を信頼しているか」といったアンケート調査によってチームのトランザクティブ・メモリーの高さを数値化し、プロジェクトの成果との関連を調べたところ、トランザクティブ・メモリーの高いチームほどクライアント企業からの評価も高いという結果が得られました。

さらに、興味深いことに、トランザクティブ・メモリーの高いチームでは、「フェイス・トゥ・フェイスの直接対話によるコミュニケーション」がメンバー間で頻繁に行われていたことがわかりました。

『日本の人事部』トランザクティブ・メモリー

個人で「社内専門家ずかん」を持っている方は上司に提案し、チームまたは全社で共有し組織の学習能力を向上させ組織のパフォーマンスを高めていきましょう。

その提案は上司や社長から高く評価されると思います。

組織の学習能力を向上させるためには、組織全体で同じ情報を共有することよりも、「誰が何を知っているか」の情報(7秒しかけ「社内専門家ずかん」)を、誰もが引き出しやすい状態で共有する方が効果的です。

ここまでいかがでしたか?
気にいってもらえたら、早速「社内専門家ずかん」づくりを始めてください。

2  アンカー(「社内専門家ずかん」を思い出させるきっかけ)

社内専門家ずかん」今すぐ準備をすれば実践できるでしょう。

3 今すぐ準備しましょう

社内専門家ずかん」を実践するには次の準備が必要です。
今すぐ準備しましょう!

① まずは、自分の仕事を大小に分解し、大テーマを設定します
【SNSマーケティング職の大テーマ例】
・インフルエンサーマーケティング
・SNSマーケティング
・お客様との折衝
・プレゼンスキル
・効率的な案件運用
・タスクの優先度づけ・段取り

② つぎに、大テーマ別に一番詳しい人を調べます
同僚や先輩、上司とコミュニケーションを取り、そのテーマで一番詳しい人は誰かを聞きます。

多くの人が推した人が専門家になります。

③ ②の専門家を手帳やメモ帳に記録するか、PCやスマホに登録します(「社内専門家ずかん」の完成)

4 いつ実践しますか?

社内専門家ずかん」いつ実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 今日
・ 明日
・ 明後日
・ 来週の月曜日

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
社内専門家ずかん」実践と記入した付箋を手帳や
パソコンに貼ってもいいです。  

社内専門家ずかん」の紹介は以上でおひらきです。
皆さんのパフォーマンスが向上することを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

社内専門家ずかん」の7秒しかけを気に入ってもらえたら、
日刊7秒しかけマガジン」のフォロー頂けると嬉しいです!

それでは、また明日!


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