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【月曜日のしかけ#19】1秒Q『具体的には?』

月曜日は仕事力大全の基礎に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。

今回から新シリーズ「1秒Q」を始めます。

1秒Qとは、短い1秒の質問で5つの効果を得るための質問手法です。

① 相手のおもいや考え、感情を聴きだしてあげる
② 相手の考えを整理してあげる
③ 相手に新しい視点を得てもらう
④ 相手の興味や関心を理解し、相手との信頼関係を築く
⑤ 相手に喜んでもらい満足してもらう


今回は、1秒Q『具体的には?』を紹介します。

この質問をすることで、チャンクダウン(大きなかたまりをほぐす)ができます。

大きなかたまり(チャンク)を質問でほぐし、相手が具体的に伝えたいことを引き出します。相手は自分が伝えたかったことを伝えられ喜びますし満足します。

更に、話を深掘りし聴いてきくれたあなたのことを好きになってくれるでしょう。

それでは、1秒Q『具体的には?』紹介していきます。


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!
④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 1秒Q『具体的には?』とは

突然ですが、次の同僚同士の会話のシーンを読んでください。

佐藤:『最近、すごく成長してる(気がするんだ!)』
自分:『(途中で遮り自分が話しだす)俺もすごい成長してるよ!この前ダントツの成果を出して上司にめちゃくちゃほめられたんだ?おそらく、若手の中ではNo1になれたんじゃないかな』

佐藤:『…(途中で遮られ話を始められたので、話す気になれない)』
自分:『で、どう成長してるの?』

佐藤:『いや、もういいよ』
自分:『…』

佐藤さんの話を遮り、自分が話し始めています
これは絶対やってはいけない聴き方です。

佐藤さんは不快に感じ相手のことを嫌いになったかもしれません。

続けて、こちらの会話も読んでください。

佐藤:『最近、すごく成長してる気がするんだ!』
自分:『そう、すごいじゃん具体的には?

佐藤:『うん、商談力があがってる気がする』
自分:
『そう、具体的にどうあがってる感じ?

(しばし沈黙)

佐藤:『うーーん、そうだね、まずは一人で商談にいけるようになってきた』
自分:『おぉーー!一人でいけるさすが!他には?

佐藤:『あとは、受注がとれる提案書も書けるようになった』
自分:『やるね!成長してるじゃん、他にもある?

佐藤:『受注が月2件以上はとれるようになってきたかな』
自分:『月2件おめでとう!こうやって話を聴くとかなり成長してるね!』

佐藤:『たしかに、そうだね、質問してくれてありがとう、頭が整理できたみたい』
自分:『いえいえ、とんでもない』


ここで会話は終わりです。

いかがでした?


1秒Q『具体的には?』を質問すると佐藤さんは具体的にどのような成長をしているかを話してくれました。

1秒Q『他には?』を併用すると、佐藤さんの成長している内容が他にも浮かび整理されました。

その結果、商談力アップから、ひとりで商談・提案書作成力UP・受注獲得という成長の詳細が言語化かでき佐藤さんが嬉しそうでした。

このように、1秒Q『具体的には?』を有効活用してもらうと、相手が具体的に伝えたいことを引き出せます。

その結果、チャンクダウン(大きなかたまりをほぐす)もできます。


たかが短い質問1秒Q『具体的には?』ですが、意外と効果は絶大です。
1秒Q『他には?』との併用も試してください。


効果絶大のしかけなんですが、留意点が2つあります。

① 「詰問調」ではなく「やさしくゆっくり」問いかける
そうすることで相手も答えやすくなると思います。

② 何回も『具体的には?』と質問する場合は、表現を少し変える
『具体的には?』と何回も質問すると、質問が単調になるので相手のおもいや考え方を聴きだしにくくなります。 

次のような表現も活用してください
具体的に言うと?』、『具体的に教えて?』、『具体的にはどんなイメージ?』、『具体的にはどんな感じ?』、『どんな感じでやったの?

ぜひ、皆さんの質問レパートリーに1秒Q『具体的には?』、『他には?』を加えてください。

2 アンカー(1秒Q『具体的には?』を思い出させるきっかけ)

きっかけがなくてもできる方は1秒Q『具体的には?』を実践してください。

実践するのに不安がある方は、人すなわち「メンバー」をきっかけにしましょう。

★ XXさんが声をかけてきた!
〇〇さんが話し始めた ⇒ 1秒Q『具体的には?』を実践する

さて、きっかけを誰にしますか?
全メンバーの中から次の条件にあてはまるメンバーを選んでください。

・ よく声をかけてくれる
・ コミュニケーションを取りやすい
・ 聴いてあげると喜びそう
・ 質問してあげると喜びそう

3 今すぐ準備しましょう

準備しなくても1秒Q『具体的には?』を実践できそうな方は今すぐ実践しましょう。

準備した方が実践しやすい方は今すぐ準備しましょう!

① 週4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。準備の例を次に示します。

・ 「XXさんに1秒Q『具体的には?』と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)

・ 1枚のふせんに1秒Q『具体的には?』
と4回のチェック欄を書く
(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)

② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る

4 いつから実践しますか?

1秒Q『具体的には?』いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 今から
・ 明日から
・ 明後日から
・ 来週の月曜日から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
1秒Q『具体的には?』実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。  

1秒Q『具体的には?』の紹介は以上でおひらきです。
皆さんが聴き上手になられ、話し手に喜ばれることを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

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それでは、また明日!



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