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【水曜日のしかけ#11】『○○さん、最近どう?』

水曜日はマネジメントに関する「7秒しかけ」を紹介していきます。

メンバーへの声かけは上司の重要な仕事のひとつです。

そこで、今回はメンバーへの声かけのセリフ
〇〇さん、最近どう?』を紹介します。

既にこのセリフで声かけしている上司、
ここまで読んでもらいありがとうございます。

まだ活用していない上司は、この後も読んでもらえると嬉しいです!


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】

・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す

できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~

何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!

④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~

習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。

具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 1秒コーチング『○○さん、最近どう?』

上司の皆さん、メンバーへの声かけ得意ですか?

『白潟さん、私は結構、得意な方です』
そうですか、メンバーとの会話も弾みますね。
声かけでどんなセリフを良く使いますか?

『そうですね、当たり前ですが「おはよう」等の挨拶は基本ですね、他には「お疲れ様」「いつもありがとう」とか、「大丈夫?」とかですかね』
なるほど、基本をしっかり押さえてますね!

『私は、メンバーに声をかけるのは慣れてないです。
なので、どう話しかけていいかわかりません』
そうですか、そんな上司には『○○さん、最近どう?』をおススメします。

どんな声かけをするとメンバーが話しやすいのか?

1000人以上に聞いた「部下の反応研究会」調査で1番に選ばれたセリフが
○○さん、最近どう?』なんです。

ちなみに、第2位は『○○さん、順調?』でした。
※『○○さん、仕事順調?』は下位

松下幸之助に長年薫陶を受けたPHP元社長の江口克彦さんは
著書「上司の哲学」で上司の声かけの重要性について、こう述べています。

まず心がけることは積極的に声をかけることである。

廊下ですれ違ったときでもエレベータに乗り合わせたときでも、なにか一声かけることが大切だ。

上司のほうから頑張っているねとか、いまどんな仕事をしているのと話かける。この一言で部下はとても心和らぐ気分になるものだ。

『上司の哲学/江口克彦(PHP)』

釈迦に説法かもしれませんが、メンバーへの声かけって本当に大切ですよね。

声かけが得意な上司はレパートリーのひとつに加え、
声かけが得意でない上司はまず『○○さん、最近どう?』から
実践してはいかがでしょうか。

メンバーとすれ違ったタイミングで

上  司:〇〇さん、最近どう?
メンバー:
『はい、最近調子いいです』

上  司:『そっか、調子いいか!それは良かった』
メンバー:
『ありがとうございます!、先日の△△でも・・・・・』
(この後も、メンバーの話を聴いてあげる)

こんな感じで声をかけるとメンバーが仕事の話をしてくれますし、
家族の近況も聴けたりします。

上  司:〇〇さん、最近どう?
メンバー:
『はい、おかげさまで順調です。実は、うちの息子がこの前歩いたんです!』

上  司:『おーー!そっか、息子さん歩いたんだ、それは嬉しいね』
メンバー:
『ありがとうございます!歩いたと思ったら・・・・・』
(この後も、メンバーの話を聴いてあげる)

自分のことを誰かにきいてもらうとことほど、気持ちのいいことはないです。メンバーの話を遮らず真剣に聴いてあげればメンバーはどんどん話してくれるでしょう。

その会話でメンバーとの人間関係も深まりますし、メンバーの話しを聴いてあげる回数が増えればメンバーから信頼されます。

実は、『〇〇さん、最近どう?』から始まるような、メンバーとの5分くらいの会話をたくさん行うと幸せな組織になるそうです。

幸せな組織に見られる第2の特徴は、会話の長さと頻度に関係する

実は幸せでない組織では、週次の定例会議のような1時間を超える会話がある一方で、それ以外の日には会話がないことが多い。すなわち、日ごとに会話量の偏りがあるという特徴がある。

逆に幸せな組織では、5分から10分の短い会話が高頻度で、毎日あるいは日に何度も行われているのだ。

仕事では、誰かに質問したいことや確認したいことや伝えた方がよさそうなことなどが、時々刻々生じる。それは計画できない形でやってくる。

この5分から10分の短い会話は、このような予測不能な展開に、行動を起こしていることを表している。それは状況依存で即興的すなわちインプロバイズドである。

ここで大事なのは1時間の定例会議は、5分の会話の代わりにはならないということだ。言い換えれば、人と人の会話においては、大は小を兼ねないのである。

予測不能の時代/矢野和男(草思社)

いかがでしょうか?

1時間の定例会議は、5分の会話の代わりにはならない。そうです

定例会議や1on1も大事ですが、それよりも5分から10分の短い会話を何度も行う方が幸せな組織になるそうです

そのためにも声かけのレパートリーは多い方がいいですし、メンバーに声かけ出来ない上司は、まず『〇〇さん、最近どう?』でメンバーとの5分会話を始めると幸せな組織づくりの第1歩になります。

2 アンカー(『〇〇さん、最近どう?』を思い出させるきっかけ)

きっかけがなくても実践できる上司は、今すぐ実践しましょう。

きっかけがあった方が『〇〇さん、最近どう?』を実践しやすい上司は
メンバー」をきっかけにしましょう。

次の条件に合うメンバーをきっかけにしてください。

・ 声かけやすい
・ きいたら気軽に答えてくれそう
・ 自分のことを話したい

3 今すぐ準備しましょう

準備しなくても実践できる上司は、今すぐ実践しましょう。

そうでない上司は『〇〇さん、最近どう?』を実践するには
次の準備が必要です。今すぐ準備しましょう!

① 週4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。準備の例を次に示します。

・ 「XXさんに『〇〇さん、最近どう?』」と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)

・ 1枚のふせんに『〇〇さん、最近どう?』と4回のチェック欄を書く(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)

② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る

4 いつから実践しますか?

〇〇さん、最近どう?』いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 今から
・ 明日から
・ 来週の月曜日から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
〇〇さん、最近どう?』実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。 

1秒コーチング『〇〇さん、最近どう?』の紹介は以上でおひらきです。
皆さんの声かけでとメンバーと更にコミュニケーションが取れることを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
それでは、また明日!


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