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生命の水

こんにちは。信州白樺クラフト製作所です。
長く厳しかった冬が明け、長野県も桜の季節になりましたね^^
山に住んでいると桜を見ることができるのは5月くらいなのですが、代わりに白樺の樹液をいただくことで春の訪れを感じています🌿

白樺の樹液

初春の二週間、朝の気温が0℃を上回るころ、白樺は大地からたくさんの雪解け水を体中に吸い上げ、枝の先まで行き渡らせて芽吹きの準備を始めます。その水が白樺の樹液で、まさに生命の水なんです!

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樹液はほんのりと甘い味がして、まろやかです。
アミノ酸やミネラルなどの栄養も豊富に含まれていて、デトックス効果も期待できます。冬に溜まった老廃物を洗い流してくれる気がしてついつい多く飲んでしまうのですが、キシリトール成分も含まれているので、たくさん飲むとお腹がゆるんでしまいます。なんでも"良い加減" が大事ですね^^

この期間は毎朝樹液をとりに行き、パックにつめて冷凍保存するのが日課になります。一日で2リットルのペットボトルが満タンになってしまうので、毎朝の入れ替えで忙しくなります。

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特に今年は冬が寒かったので、吸い上げる水の量が例年よりも多く、味もよりまろやかに感じます。木によって、場所によって、日によっても味が違うので飲み比べてみるのもおすすめですよ^^

ヨーロッパの民話

さて、続いては古くから伝わる白樺にまつわるヨーロッパの民話についてご紹介したいと思います。

はじまりの象徴

遠い昔、中部ヨーロッパでは最初の氷河期時代が過ぎたあと最初に現れたのが白樺だったそうです。ゲルマン人にとって白樺は愛、生命、幸運の木と言われていて、春の目覚めの象徴でもあります。

白樺の祭りはドイツでは古くから行われて来た春の祝祭である。
寒気が猛威を振るうアイスランドやグリーンランドでは白棒はかって唯一の木で、最初に芽吹くのは白樺と柳である。その芽吹きと共に春が訪れ、待ち望んでいた人々は歓喜し、祝祭となる。柳が死滅をも象徴するのに対して、白樺は喜びの木であり、その祭りは自然が再生し、天と地が結婚することを祝う。
「森と樹木と人間の物語 − ヨーロッパなどに伝わる民話・神話を集めて」より

こんなに太古から白樺が季節のはじまりを告げる象徴だったとは驚きですね。想像を絶するような厳しく寒い土地で白樺の芽吹きを見ることは、当時の住人にとって希望そのものだったのだろうと思います。
寒さのレベルは違えど、今年は特にその想いが少しだけわかる気がします。

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このように古くから人々に愛されてきた白樺のめぐみを享受することに感謝し、白樺高原の素晴らしい景観を後世にも残していきたいと思います!
それでは、続きはまた次回。
今回もお読みいただきありがとうございました。

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