人間の記憶とPR
人間の記憶って、どれくらい持つと思いますか??
正解は20分です。
意外かと思うんですけど、人間って全く覚えていられません。
20分で48%忘れてしまい、1日後で74%、1ヶ月後には80%忘れてしまいます。
この法則を心理学ではエビングハウスの忘却曲線といいます。
統計に基づいた法則で、様々な人に実証され、多くの企業に取り入れられています。
どんなに力を入れたPRでも、見た人は20分後には半分を忘れてしまい、 1ヶ月でほぼ忘れられてしまうということです。
自社の認知を広め、覚えて続けてもらうことが広報PRのゴールなのに、気がつけば
「〇〇に掲載されました!」とか「〇〇というTVに取り上げられました!」という話に持っていかれがちです。
ですがこの通り、人間はすぐ忘れてしまうので、単発で広げても覚えてもらうためにはメディアに出続けないとあまり意味がないのです。
先月の日経の記事何本思い出せますか?
では、毎月全国紙に何本取材記事載せられますか?
あれ?本当に御社覚え続けて貰えてますか??
私は年間400社以上とお話をさせて頂くのですが、このような話題になることが非常に多いです。
統計データに基づいた法則のエビングハウスの忘却曲線を考えた場合、
20%はぎりぎり覚えてくれている1ヶ月に1度はPR発信を行わければならないということです。
最低1ヶ月に1度です。あくまで最低なので本当はもっと必要です。
もう一つ人間の記憶について法則をご紹介します。
人間の記憶の仕方って後入れ先出しと言われています。
記憶は重なっていくもので、思い出す時は上から順番に思い出していきます。
3日前の夕食を思い出してみてください。
昨日の夕食なんだっけ・・・?その前は・・・?こんな感じで、食べた順で思い出していきませんか??
いきなり3日前の夕食を思い出すことって、何か特別なことがない限り難しいのです。
このことはLast in First out と言われています。
もっと言うと、重なっていくので記憶はどんどん上書きされていきます。
後から記憶に残ったほうが思い出しやすいので、PRは後出しが有利、ということになります。
せっかく渾身のPRをしても、直後に競合がPRしたら記憶が簡単に入れ替わります。
自社を競合より覚えてもらうためには、一回のPRでインパクトを出すよりも、忘れられるタイミングで上書きしていくことが重要です。
どんなに良い発信でバズったとしても20分後に48%忘れられてしまうのであれば、 1回1回の発信に全力でやっても効率が悪いですよね。
例えば、単発のPR発信で500万円使ったとします。それを見た人の人数は多いかも知れませんが、直後に250万円分はロスするということになります。
であれば、500万円使って、別々のタイミングで10回発信した方が記憶的には効果が高くなります。
これは様々な研究で実証されている統計に基づいたデータなのです。
まとめますと、
PRは回数が重要です。
バズっても単発では人に覚えてもらえません。
PR発信のタイミングは競合より後に出しましょう!!
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