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映画感想『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』

 どうもこんにちは。

 ということで見てきました、ファイズ20周年記念Vシネ『パラダイス・リゲインド』! 公開はそれなりに楽しみにしてました。前回見たVシネマが復活のコアメダルで、自分は割と好きだったけど世間の評価は微妙だったので(微妙な評価である理由もよくわかるけど)、今回は自分も楽しめて世間の評価もいいような作品が出てきてくれると良いなぁ、と思いつつ見て来ました。

 復活のコアメダルと違って、当時のテレビシリーズの脚本を担当していた井上敏樹さんが、そのまま脚本を引き継いでくれているのも期待値をある程度上げる要因になってます。復活のコアメダルは小林靖子さんに書いてほしかったです、やっぱり……まあ靖子にゃん成分はその後、岸部露伴でめちゃくちゃ摂取したので良しとします。

 ともあれ、wktkしながら劇場へ行き、トイレを済ませ、コーラとフライドポテトを買って席に着いたわけですよ。席の埋まりは6~7割ぐらい? ボチボチでした。劇場で撮った写真もついでに載せておきます。

 で、65分ある本編を見終わって出てきました。以下に簡単にネタバレなしの感想、さらにその下にネタバレありの感想を書いていきます。

 見終わった時の率直な感想としては「何の何の何!?!!?!?!!?」でした。いや、ホント中盤以降は頭がおかしくなるかと思いました。真面目に。視聴後は頭痛を感じながらフラフラの状態で映画館を出ました。

 個人的にこの映画に点数をつけるなら『単体の映画としては75点、ファイズの続編として見るならば200点』です。かなりいい点数になったというか、正直に言うと自分はかなり賛の側です。面白かった。とても面白かったと思います。物凄く変な映画ではありましたけど。

 ネタバレなしでどういう映画なのかを説明すると『ファイズらしさをとても感じるドンブラザーズ春映画』という感じでした。自分はドンブラザーズは半分くらいしか見ることが出来てないんですが、パラダイス・リゲインド(以下パラリゲ)の副読本として見ておいた方がいいかなぁ、どうしようかなぁ……となるくらいにはそれっぽさを感じました。

 なんというか、しっとりとしてる部分はめちゃくちゃしっとりファイズなんですけど、それと同時に「頭おかしいんか!?」みたいな、ファンが考えたような胡乱なシーンがポンポン飛び出してきて笑っちゃうんですよね。シン・仮面ライダーよりも変な映画だったと思います。『変』のベクトルがちょっと違う気はしますが。

 でも確実に「面白かった!」と言える出来ではあるので、未見の人は今すぐ映画館へGO!してほしいです。映画館で見る必要のある映画か?と言われるとそうでもないんですけど、ネタバレがあんまり出ていない今じゃないとあの面白さは楽しめないと思います。あんなシーンやこんなシーンで、とにかく度肝を抜かれたりヒヤヒヤしたり笑って欲しいです。

※以下、ネタバレありの感想です。














 話の所感としてはネタバレなしで話したことでほぼ全てなんですが、ここからはネタバレありで細かいシーンを。今回の映画で特にツッコミたいところ……というか「マジか!? それはマジで言ってるのか!?」と頭を抱えたところは主に3つです。

1.ラー油
2.アンドロイド北崎&アンドロイド草加
3.生命線が伸びた

 文字にしても胡乱すぎるでしょ。改めて書いていても変な映画だということをひしひしと感じます。頭痛くなってきた。ではまず1つ目から。

1.ラー油
 『ネクストファイズアクセルフォームの攻撃から身を守るため、スネークオルフェノクがたまたま持っていたラー油を地面にぶちまけてファイズの高速移動を阻止する』
というシーン。……???????????? 「いや、確かにラー油って油だし……滑りは良くなるのかも……いやしかし」みたいなことを劇場で真剣に考えてました。ここだけオモシロギャグ時空やってる? 海堂がラーメン屋やってるって事前情報だけでも面白かったのに、ラーメン屋設定が活かされることってあるんですか!? どういうこと!?

 でも正直、ファンアイテムとして帰りにコンビニでラー油を買いそうになりました。今日の晩御飯は餃子なので正直買ってもよかったんですが。

2.アンドロイド北崎&アンドロイド草加
 
本作最大の謎と言っても過言ではない「なんで死んだ北崎と草加が生きてるの?」問題。その答えが「北崎も草加も死んでますが、今回登場しているのは政府が開発したアンドロイドです」。は!?!?!!?!? どういうこと!??!!?!?!? いや、マジで二次創作レベルの与太話をポンポン出してこられちゃこっちの身が持たないんですよ。じゃあカイザに変身したのもネクストカイザに変身したのもアンドロイド草加ってコト……? いや、その通りなんでしょうけど、いや、えぇ……?

 ちなみにカイザは本作でもしっかりカッコよかったです。ネクストカイザもまあまあカッコよかったですが、終盤だし敵側に回ってるしたっくん復活だしで正直それどころじゃありませんでした。

3.生命線が伸びた
 
長年ファイズファンの間で話題となっていた『本編後の乾巧はどうなったのか?』問題。数年前の仮面ライダー4号(もう9年前だという事実は信じたくない)では、既に死亡していた展開となっていました。ファイズらしいっちゃらしいですよね。実際、自分も4号の話は好きです。

 しかし、今回の映画ではかいつまんで言うと、『テレビ版最終回から数年後、真理の前から姿を消した巧はスマートブレインに拉致され、延命治療を受けていた。パラリゲ本編内で打った延命用の注射により生命線が伸び、(恐らくは)これからもしばらく生きていけるようになった』というもの。「生命線が伸びてる」じゃねーよ!!!!!!!!!!!!何なんだよ一体!!!!!!!!!!!!!

 正直、この最後の展開には怒りよりも「してやられた」感情が強くて、劇場で爆笑しそうになりました。しかも、これもファイズらしいと言えばらしいから困る。ホントに困る。

 と、ここまで胡乱な展開ばかり語ってきましたけど、勿論それ以外にもちゃんとした『ファイズらしい部分』はたくさんありました。冒頭からグロかったり、オルフェノクは相変わらずカッコよかったり、たっくんの言動が無愛想だったり、真理がオルフェノクになったり(!?)、正体がバレるまで終始胡散臭い笑みを浮かべるアンドロイド草加だったり、唐突なたっくんと真理によるオルフェノク態での濡れ場(!?)だったり。

 そして、一番抑えておいて欲しいポイントである『ファイズのカッコいい活躍』もバッチリでした。終盤、アンドロイド北崎とアンドロイド草加が変身したミューズとネクストカイザを、再び真理の元へ帰ってきたたっくんが旧式のファイズで戦うというファン泣かせのアツい展開。しかもbgmが例のbgmでめちゃくちゃ盛り上がったし、ちゃんとJustiφ'sも流してくれたし、最後はクリムゾンスマッシュで決めてくれたし「なんでそういうところはちゃんと抑えてくれてるんだよ敏樹!! アンタ最高だよ!!」となりました。

 まあ正直、ネクストファイズは旧式ファイズの前座で終わっちゃったなとか、啓太郎や三原はその後どうしてるのかなぁとか、木場さんへの言及はやっぱりなかったなとか、スマートブレイン新社長に復活したアンドロイド草加ってどういうこと????とか、言いたいことは山ほどあるんですけど、それを補って余りある満足感。最高でした。本当に。



 以上が、自分がパラリゲに抱いた大まかな感想です。正直、こんなに変で胡乱でトンチキなのに、ちゃんとカッコよくてアツくて満足できる映画になっているとは思ってませんでした。すごいよマジで。こんな映画を出されたら、続編商法も結構許してしまう部分もあります。とりあえず、ファイズの真骨彫フィギュアーツ買っておいてよかったなぁとなりました。

 ではまた次回。近いうちに何か記事を書きに来ると思います。それでは。

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