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ギリシャ音楽について

ギリシャ音楽について、といっても今のところギリシャには行ったことがない。いつか行くことになる、とは思うけれど。
アクロポリスのパルテノン神殿と、サモトラケのニケ像は、クリシュナムルティが激賞していたようである。古代のギリシャ人たちはなんと途方もない人々であったか、と。その他の遺物については、俗悪で、低劣です、とのことだが。彼は強烈な美の感覚の持ち主であったようである。
といっても、クリシュナムルティは、特定の芸術などに対する、特定の美の感覚を支持しない。人は、生の全体、あらゆるものに対して敏感であるべきだと。人はある特定の物事、絵画や、音楽、景色などに美を感じたり、感傷的でありつつ、他の物事、人々に対して、鈍かったり、残酷であったりし得る。そのような感受性は、限定されたもので、まあ、たいしたものじゃないですよ、ということだ。

さて、ギリシャ音楽であるけども、もうだいぶ前、古代ギリシャの音楽を再現しました、というようなCDを聴いたことがある。それはとても退屈な代物で、絶対こんなものではなかった、と思った。テンションの低い笛が、これまたテンションの低いメロディのようなものを奏で、効果音のような、お琴のような、そんな音が入ったりする。もう細かく覚えていないけれど。
さて、そんな学者さんの作った、再現したCDよりも、現代のギリシャ音楽はよっぽど面白いのである。現代の、といってもギリシャは、民謡の宝庫であり、今も普通にみなさん、昔からあるらしい曲を歌って、踊っているようです。どれも、リズムの種類が豊富で、歌も細かい節回しが多く、少しどこか東洋の国の田舎のようでもある。
そんなみんな歌える民謡を、現代のフォーマットでアレンジして、つまりエレキギターやドラム、ベースなどを使ったり、そしてそこに、昔からある伝統的な楽器が混ざったりする、そんな音楽が、人気があるようで、ライブなどでは、みんなで歌って大盛り上がりなのである。
古代から、あんまり変わっていないらしい、独特の響きを持ったギリシャ語で聴く、ロックはまた、味があって良いものです。
伝統的な楽器は、アラブ音楽の楽器とも共通点も多く、そして音楽も、アラブ音楽の影響を相当受けているようである。あるいは、過去にギリシャがアラブに影響を与えたのであろうか。共有しているものが沢山あるようである。
ヨーロッパと、アラブの境に、地中海文明のようなものがあるらしく、なにかそこの人々は同じ空気を吸っているように思える。そして、独特のテンションの高さがあり、情熱的である。音楽にも、どこかギラギラした、不思議な熱狂がいつもある感じ。


最近のギリシャ音楽のミュージシャンで、自分がよく聴いてるのは

ΚΩΣΤΑΝΤΗΣ ΠΙΣΤΙΟΛΗΣ KONSTANTIS PISTIOLIS

この人は、主な楽器はクラリネットだけれど、いろんな楽器を使えるようで、ライブでも様々な楽器を駆使して、バグパイプでヘッドバンキングしたりしてる。
歌手でもある。大量の民謡を覚えてるのではないだろうか。
この動画でも、フレームドラム、ギター、クラリネット、トランペットなどを使っている。

もう一人は 

Μελίνας Κανά Melina Kana

ギリシャの音楽事情に詳しいわけではないので、わからないけど、
この人は国民的歌手なのではないだろうか。


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