クーポンを巡る攻防!?

最近、スマートニュースの影響からか、グノシーやLINE、その他メディアでクーポンタブを設置する(または、する予定の)ところが増えてきましたね。

以前は、主に携帯3キャリア(docomo/au/softbank)の会員向けにクーポン情報が掲載されていて、それが時代の流れと共にニュース系アプリなどに広がってきたものかと思います。

さて、クーポンは、外食企業にとってキラーコンテンツです。そのキラーコンテンツを外部メディアで掲載するのは、「短期的セールス獲得」や「自社ではリーチ出来ない(新規)層への告知」などとして活用しているものと思われます。

出面が広がれば、それだけ多くの顧客へリーチ出来ることになりますので、仮にスマートニュースとグノシーで同じクーポンを掲載していても、重複ユーザーを差し引いたユニークユーザーへのリーチボリュームを考慮すると効率的だということは理解はできます。

しかし、この「効率」は“営業”的側面が先行し、自社会員や自社アプリのサービス拡充業務に携わっている部署からすると、「自社以外のメディアにクーポンを掲載する=自社メディアの優位性が少なくなる」という葛藤も生まれます。

特に、昨今は自社アプリに力を入れている外食企業(外食に限らないですが・・・)が増えてきていますが、この「外部メディアへのクーポン掲載」と「自社アプリの優位性」をどう組み立てるか、を考えていく必要があります。

これまで、外食企業の担当者の方々とお話したり、カンファレンスやセミナーの場でトークセッションした際に討議したことを踏まえ、私なりに以下のように整理しました。

自社アプリの優位性は、
●他メディアと同様のクーポン+αのクーポン
●他メディアと同様のクーポン+αのクーポン+機能的価値
●他メディアと同様のクーポン+αのクーポン+機能的価値+情緒的価値

機能的価値や情緒的価値については別途触れたいと思いますので、今日はクーポンに絞ってもう少しだけ。

外食ではないですが、「スマートニュース」「グノシー」「LINE」「自社アプリ」でクーポンを展開しているローソンさんの例は以下のような感じです。(2019年3月5日時点)

左から、「スマートニュース」「グノシー」「LINE」「自社アプリ」です。

外部メディアのクーポンは、「ウチカフェスイーツ20円引き」で一緒です。若干クリエイティブは異なっていますが、ウチカフェスイーツの目玉商品を複数枠で展開していること、また、3メディアで同一カテゴリを訴求していることで広くリーチ獲得を狙っているものと推察されます。そして、自社アプリでは、このクーポンに加え、からあげクンとマチカフェドリンクのクーポンという+αがありますね。
(もちろん、アプリでは他の機能的価値もたくさんありますが・・・)

※ちなみに、ローソンさんの手法と異なり、「スマートニュース」「グノシー」「LINE」などでそれぞれクーポン内容や枚数が異なっている企業・ブランドもあります。

営業・販促・広報・マーケ・CRMなど、様々な立場で様々なKPIをもっているとクーポンの活用についても若干攻防が起こる可能性もあるのではないでしょうか。

貴重な資源であるクーポンは、目的を整理した上で戦略的に活用していくことが重要ですね。

shioyan

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?