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俳句十句「からっぽ」

からっぽの心カラカラ鳴る四月

ルービックキューブ壊して春の鬱

名簿から消されし名前春学期

感情に電気が溜まる万愚節

薄氷に昨夜の夢を映写する

春昼の鏡の中の鏡の中の鏡

春眠し花瓶の中にいる私

百万の眼蠢めく花見かな

母の名を忘れてしまふ花月夜

神様のカメラはまわる春銀河

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