火星人 【詩/現代詩】
この前 はじめて
あいつらに会ったとき
みじめな気持ちになった
こっちの方がまだましだ とか
まさかこんなふうではないだろう
とか もっとひどいのかも
などと 一喜一憂して
はてもなく あれや これや
あんなこんなで もやもや
おわりなき妄想が わいた
あいつらは
みえるたびに かたちを変えるので
ぼくらの意識も安定しない
ボールになったり トゲトゲになったり
戦車になったかと思うと 花瓶だったり
見る方向でかわる いまいましい
ミサイルぶち込んで きれいさっぱりと など