教室、まだ入れますか?

19時近くになって、1年生が職員室を訪ねてきた。

「教室ってまだ入れますか?」

急にどうしたんだ。教室の鍵は基本的にいつも開いている。
開いているから大丈夫だよ、と答えて仕事に戻った。

戻りながら考えた。たぶん価値観の不一致があるのだ。

私は、教室の鍵は開いているのが当たり前。
あの子は、教室の鍵は遅い時間になると施錠されると思っている。

・・・教室の鍵って閉めるものなの?
こういうところでまた私の田舎感が出る。
あなたの学校は鍵を閉められていたの?
田舎なのにセキュリティがきちんとしていたんだな。

自分の出身校は田舎でめちゃくちゃ荒れていたが、セキュリティは万全ではなかった気がする。

今は荒れていたりするとセキュリティも高くなるんだろうか。そのあたりが、よその学校で勤務していないのでわからない。

それにしても、と思うのは、放課後や休日に教室が施錠されちゃうともはや「最後の春休み」は満喫できないんだな~ということ。

窓の近くのあなたの机
ひとりほおづえついてみる
ふたをあけると紺のボタンが
隅のほこりにまぎれてた

もしもできることなら
この場所に同じ時間に
ずっとずっとうずくまっていたい

もうすぐ別の道を歩き
思い出してもくれないの
そよ風運ぶ過ぎたざわめき
今は春休み 今は春休み 最後の春休み
(「最後の春休み」詞:松任谷由実)

現代っ子は、この感慨が体験できないのか・・・
それはちょっと淋しいな。

でも、セキュリティはきちんとした方が良いとも思っています。
勤務校、だいぶ前だけれど、卒業生がこっそり侵入して盗難事件に発展したことがあります。荒れてるな!

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