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毎日俳句の書き下し

★能すみし面の衰へ暮れの秋

秋も晩秋に近づき冷たくなりゆく空気に身体が打たれる。すべての演目を終えて控室に戻り、能面を取ればさっきまでの能の熱狂は面の中に溶け消えるように、鏡に映っていたのは皺がれ覇気がなく死を連想する冬へうつろいゆく自分であった。

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