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徒然庭日誌|春が来たので庭仕事を再開しました

今年の春はとても楽しい。
チューリップの蕾が日に日にふっくらとしてくるのも
桜の開花宣言を気にしながらお花見弁当の献立を考えるのも
穏やかな日差しの中ボーっとできる久々の暖かさにも
心が静かにウキウキしているのですが、
何よりも楽しいのが山野草の新芽が動き始めたこと。

2023年の春、知人に誘われ初めて山野草展に顔を出してから
あれよあれよと鉢が増え、
一年足らずで50種あまりの山野草を育てることになりました。

格安で購入したものもあるけれど、
ベテランの愛好家の方々にご好意で分けていただいたものがほとんどで、
訳もわからずどんどん集まっていく初めましての植物たちに
せっせと水をやる日々が始まりました。

2020年頃から、嬉しいご縁と機会に恵まれてサツキ盆栽を教わっているので
一通り水やりの習慣はついているけれど、
”水やり10年”とはよく言ったもので
4年目を迎えた今でも水やりの加減は難しい。
同じサツキを育てるだけでも水切れさせてしまったり、
加湿で根を傷めてしまったりしているレベルなのに
品種によって適した環境や水の量がバラバラな山野草が一気に増えて、
プチパニックになりながらどうにかこうにかやり過ごした一年でした。

毎日毎日鉢の様子を見て、
乾いていたら水をあげればいいだけのシンプルな話なのですが、
どうにもこれが私には難しく…

繁忙期で庭をじっくり見る時間が取れない時期が続いたり、
自分自身が体調を崩してしばらく寝込んでしまったり、
他に気がかりなことがあって注意が疎かになることも。

一鉢ずつの様子までつぶさに観れず、
乾き気味だろうとそうでなかろうと棚ごとザーッと一気に水やり。
「ああ、今週はとりあえず水をやるだけで全然様子を見られなかった」と
凹んだりするのだけれど、余裕がなくてなかなか手が回らない負のループ。

そんなこんなで季節が過ぎると
どんどんと休眠期に入り地上部がなくなる品種が続出しました。
枯れたのか、はたまた自然な生理現象によりものなのか、
ネットで調べるもイマイチ判断がつきません。
休眠期っぽいけど、地上部が全くなくて大丈夫...?

私が住んでいる地域は冬場氷点下−5〜7℃ぐらいまで下がるので、
朝起きたら凍結によって鉢の土がこんもりと盛り上がることもあります。
あまり水をやり過ぎると多湿による根腐れや凍結が心配だし、
かといって乾かし過ぎるのも良くないだろうし、
これまたいい塩梅が掴めません。

「雨の当たらない軒下で・棚下で霜を避けて・凍結はNGなので室内に取り込んで」なんて書いてあるけれど、
そんな場所全部に用意できないよ、、、なんて言っている間に冬の到来。

兎にも角にも、めぐる季節の変化に合わせて世話ができなかったものだから、きっと全滅させてしまったに違いない、と
私は落ち込んでいた訳です。

地上部がない間は生きてるのか死んでるのかうんともすんとも。
自身もコロナにかかり数ヶ月寝たきりで様子が見れなくなったりして冬が過ぎ、春分が近づいた頃、しばらく変化のなかった鉢の中に綺麗な緑色のかけらがちょこちょこと顔を出し始めました。

「生きてた...!!(感涙)」

早春から芽出し頃にかけて植替えシーズンを迎える子達を気温がいい日に古土から出してみる。
こんな根っこをしていたのね、ここにもあそこにも新芽がついてる!

私の元で生き抜いてくれた喜びに感謝と安堵でじんわりとしながら
今年は春をこれでもかと満喫しています。

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