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スマホを忘れて、辿り着いたカフェ

今日はずっと行ってみたかったカフェへ行こうと決めていた。

レトロなカフェで地元の素材をつかったケーキを出している。

前日にSNSでお店の場所もチェックもしていたし、食べるケーキも決めていた。

家から自転車で20分くらいのところ。

人気があって、ケーキも売り切れ次第終了だから、オープンと同時くらいに着くようにと逆算して用意をしていた。

ワクワクと浮き足立つ気持ちで、家をとびでた。

初めていく場所だけど何となく土地勘はあるし、大通りをひたすら真っ直ぐだったから、おおよそ着く頃までスマホのマップを見ずに漕いでいた。

近づいてきたから次の信号で止まってマップを確かめようと思ったとき、スマホをかばんに入れたっけ?って思い出した。

案の定、何度かばんの中をみても入っていなかった。

急に辿り着けるか不安になった。

でも、奇跡が起きた。

そこの地域は町おこしに取り組んでいて、歴史もある地だったから通りに、地元のお店など各名所の案内板が出ていた。

どうか載っていて欲しいと願って、見てみるとお店の名前を発見した。


看板の地図を頼りに行ってみるとお店が現れてホッとした。

時間も何時か分からなかったけど、私より先にお客さんが並んでいたのでオープン前に到着したんだなとわかった。


オープン時間になったみたいで、店員さんが入り口を開けてくれた。

お店は想像よりも素敵な雰囲気で店員さんもお店にぴったりな方だった。

お店の中には店主さんたちが本が好きなのか、たくさん並べられていた。

ショーケースには私が食べたかった、季節のタルトもきちんとあった。

私はそれと、季節のコーヒーを頼んだ。

ケーキとコーヒーを待っている間、いつもなら何となくスマホを見てしまうけど、今日は忘れてきてしまったことにまた気づく。

けれどカフェには本がたくさんあったから、一つ気になる本を読んでみた。

そうしているうちに、頼んだコーヒーとケーキが運ばれてくる。

周りの机のお客さんは皆、ケーキの写真を撮っていた。

私もせっかくだから写真におさめたかったけど、ケーキをじっくり観察して「美味しそ〜たまらない」ってなったところでいただいた。

(写真が撮れなかったからタイトル写真も別のもの笑)

自転車を漕いできて、辿り着けるか焦っていた私は先に出されたお水を一気に飲んでしまっていたみたい。

空のグラスに気づいてくれた店員さんは、そっと新しいお水のグラスを置いてくれた。

私はお店の雰囲気と優しい店員さん、ケーキとコーヒーの味に心満たされた。

時間を忘れて、カフェでケーキとコーヒーに集中することができた。

ひょんなことでデジタルデトックスになってしまったけど、こんな日もいいなと思った。







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