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【9月9日音楽トーク後記】喋り足りなかったいろいろとわたし:1

9月9日池袋、某喫茶店。
数年ぶりの池袋に右往左往しながら待ち合わせの喫茶店を見つけて、大橋監督の待つ席まで行って声をかけました。

かなりラフな格好で登場する自分。
着飾るのはキャラじゃないなんて思ったのと、
今、訳合って地方に住んでいるので、高速バスで赴くにはジーパンが機動力よく、グラニフのTシャツとジーパンの出で立ち。

監督はいつもどおり、よき感じの服装でした。そしていつもどおり挨拶してくださった。そして忙しそうでした…笑。
「いま事務作業があって〜(いつもの笑顔)」
「なるほどそれも監督の仕事…!」
なんてとりとめのない会話をしました。

久しぶりに(2年ぶり?)会ったのに、いつでも同じ感覚に引き戻されます。
監督は時の流れを感じさせない。
(けれど、白髪の話はした。)

* * *
とおいらいめいが公開されて、観客として一度は見に行かねば!と思っていたら、
ツイッターにて音楽に言及してくださり、
更にありがたくも登壇のリクエストをいただいて↓

本当にありがたいことに、お話する機会を得ました!
登壇する前は、実現ないと思っていたので、ツイッターでの質問の回答記事を書いたのでした。(こちら

今回、これがなかったら監督とも2時間話すことはなかったかもしれない…笑
いや、会えばお話はするんです!でもわたしが言語化苦手だから…もういい年なのに緊張してしまったりするので、申し訳ないのですよね。。前回台本見てちょっと打ち合わせでお茶していただいたときも、うまく喋れなかった記憶しかない…(申し訳ない監督。。。)

でも、実際にお話してみて、もういい加減年の功もあってか、少しだけ上手に会話できるようになり(※個人の感想/笑)、今回お話できてよかったなと思いました。思ったより監督のことを知らなかったし、いろんなことを聞けたからです。
てなわけで、トークで喋り足りなかった部分と、この喫茶打ち合わせで知ったことなど絡めて書こうとおもいますm(_ _)m
* * *


とりあえず甘いものが食べたく注文してしまう上久保。ちなみに監督も甘い物は好きだとのこと!(後日聞いたら同じもの食べていましたw)

シフォンパンケーキにバニラアイスとはちみつ…


話し始めると、言葉は続き、監督の制作フローも気になったのでどんどん質問したりしたんですが、最初は一応「何話しましょうか?」って提起はしたと思います。(したはず…笑!)

コロナの観点から、観客からの質問コーナーもだめでした。
来る前に草案だけ考えていた私は、『noteに詳しいこと書いてみたし、他にも音楽について知りたいことがあれば、質問していただけたほうが、求めるものが直で供給できて理想的かも…』と思い、質問コーナーを提案したのですが、監督に聞いたところそういう理由で劇場側で控えてるらしく、あえなく断念。
観客に喜んでほしい、という気持ちはものすごいあふれてました。
(かぞくあわせのときからあったのですが、3年前の自分はいろいろ未熟でしたね…へへ)

次に、「音楽の霊性」を書いたnoteから、わたしが映像を観て、いざ制作する時に一番イメージしたことの話になりました。
劇場でもお話したのですが、
それは、トマトが熟れて、薄皮の中でガスが溜まって、破裂するイメージ。
それは風船の「パン!」みたいにきれいなイメージではないのです。単純な空気の音じゃない。
長い時間をかけて、詰まった身の中で膨れ上がったものが出す、大した音も出ずに「ぱっ」ぐらいのだらしがない音、音量はカーブを描きながら、、、。

いい具合に少しずつ育っていったものたち、
きれいに外側を繕っていたものたち、
それでも確実に破裂する日はくるので、
それが先にくるか、
あとに来るか…。
きっかけが人為的かも、偶発的かもいろいろ。

もっと詳しく切り込むと、
私の視点は、家庭菜園で残暑に見たというイメージでした。
秋に移る時の物悲しさ、14~16時あたりの世界が止まる感覚。
てっぺんから刺す熱い太陽。
トマトを甘くするために、水をやらない乾いた大地が一緒に見えます。
なんか、収穫と平和と終末が一気に見える感じでした。

でも、現実的にトマトをつぶしても、中が熟れていないのではち切れる音は特にしませんでした。
グチャア…とほんとうに笑えるくらいみっともない音が録れてしまいました。
泡が割れる音…も小さすぎて全然録れない。
どうしようと悩んだ末に、百均でフーセンガムを買って破裂させたらよい音になったのです。
1時間噛んで、干からびたガムが最適でしたw
でもただ破裂させるのでなくて、ポップガードにガンガンくっつけて破裂させなきゃ意味なかったです。
自分の口と、ポップガードに挟まれて、「もうほんとに限界!」って割れるガム。

口でかみ続けたことで、なんかいろんな念がこもったことも要因したのかな…とか、「見えない波」視点で考えるとそう思ったりも、してしまいます。


記録があった(笑)。左が実際の録音。右は余ったフーセンガム。


ちなみにこのフーセンガムの音は劇中のどこに入れたか。
もう最初の音ちゃんの呼吸シーンから緊張感はMAXです。
(※私の場合なので、そうでない方ももちろん居ると思います)
熟れて、煮詰まって、もうガスは溜まっている状態!をわたしは感じました。
終わりの始まり、、、なのでもうこのOPから、破裂音は入れました。

ほかにも2シーンくらいあったかと…よければ劇場で確かめてみてください!

ちなみに制作の順番で、1番最初につくったのどこ?と言うと、
自転車のシーンから音ちゃんが走っていくまでのシーンです。

一番難しくて、一番大事なシーンなので一番はじめに作りました。
そしてここからさまざまなシーンに、要素が展開されていきました。

ここには重要なメロディがひとつ流れています。
「られれ どしらそら」
この下りです。

トマトの破裂音と、もう一つ一番考えたことが「宇宙」でした。

つづく。

※次回、ネタバレも含めて書きますので、まだご覧になってない方は、ご注意ください。※

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