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【9月9日音楽トーク後記】喋り足りなかったいろいろとわたし:2

つづきです!
※今回の記事はネタバレを含みます。ご注意ください。※


監督に「「破裂」と「宇宙」です!」って語りながら
私は笑っていました。

「宇宙って、すごい言いづらい…w自分で言っててなんですけど、こう、、ある意味霊的なものって人選ぶじゃないですか!この前の音楽の霊性もすごい思ったけど…
喋った人によっては、、、気持ち悪がられたらどうしようって…w」
と。

恐れをごまかすために笑ってました。そう思って作ったのは自分なのに、普段はやっぱりこういうことを考えている自分が恥ずかしくて、自信がないんだな…と思いました。あんまり受け入れられた経験がないからというのもあるかもしれません。

「られれ どしらそら」
このメロディと、宇宙を、なぜ同時に言ったのか。
私の中でどうしてつながっているのか。

ずっと前から思っていたけれど、
大橋監督の作品には、星を見続けて、見続けて、その先を考えて、ふと怖くなったときの感覚に似ているものを感じていました。
(どこで話をしたか忘れたんですが、実際に大橋監督に話した気がする。監督も分かるその感覚、と言ってくれていたような記憶があります)

小さい頃、考えませんでしたか?
私の実家は田舎すぎて、年がら年中、満点の星空が見える環境だったのですが、
星をずっと見ていると、宇宙の果てを探したくなってきます。
そして、宇宙の先の先まで意識を飛ばすんです。
そこは、もう本当になにもないところで…。
自分が「全=無」に近い感覚になります。

ふと、大橋監督の作品には、この感覚が見えるときがあります。

それは、怖いけど、全能で、優しい感じもありました。

そして、それは私の中で「母」だなと思いました。

*↓ここから、ネタバレ含みます↓*



しゅはまさん演じる亡くなったお母さんが、最後フェリーに乗って出てきます。
それまでは、音ちゃんがタイムスリップするし…
そんな空間は、きっと現実のものではないはずで…

そして、地球が死ぬこと、宇宙の果て、無、
みんなが続々死んでいったりする、抗えないなにかも含めて、要所要所で、大いなるもの=母を感じていました。

なので、重要シーン(だと思っている)音ちゃんタイムスリップの時、子守唄のように声でメロディを入れました。

そして、同じメロディを、しゅはまさんの登場シーンに入れました。

子守唄のようなメロディには、時々鼻歌のような声も入れてますが、
母の力ってそんな感じなんです。鼻歌です。お洗濯を片付けているときに、無意識に歌うような。
母の鼻歌は無意識レベルで、そんなレベルで地球が壊れるし、人が死ぬんです。母は強い。
でもそこに悲しみや怒りっていうネガティブな感情がない…終始穏やかです。
そしてそれはもう大いなる流れで、決まっていることで…イコール母なる宇宙で、それはもうどうしようもないことなんです。

伝わり…ましたか…?(語彙力の限界)

この感覚を「表現できた」と、自分の中で納得するまで、鼻歌は何回も録り直しました。脱力感と、ふとでている感がなかなか出せず…orz あと、歌の力、歌の怖さも、鼻歌を劇伴に取り入れたい理由だったと思います。

人間ってちっこい宇宙です。
それがそのまま出す音って、やっぱり強いと思ってるので…

「抗って生きよう」とする人たちだったら、きっとメロディはまた違ったものになるかもしれません。
(そういえば、抗っているシーンは音楽ないかも…?)


* * *
ひととおり宇宙について喋り終えたら、
「スピリチュアルだねぇ」と監督が言ってきて、驚きました。

恐れて笑うくらい、自分がスピリチュアルという言葉を恥ずかしいと思っていたし、
こういうことを言うと、だいたい身内には馬鹿にされがちだったので。

なので、あの瞬間は本当に驚きました。
そして監督、ありがとう…と思っていました。

スピリチュアルにちなんで、脱線します。
わたしは「思いを馳せる」っていうのがすごく好きです。
曲を作るときも、材料に思いを馳せているようなものなのですが、
今こうやって文章を書いているときも、いろんな状況でとおいらいめいを見てくださった方々の視線や、見ていたであろう空などの「波」を感じ、不思議と映像がスライドショーのように浮かんできます。

身内の方がなくなった時にとおいらいめいを観た方の視線の先
夜時間が空いたからと来場した方の息遣い
舞台挨拶と満月
帰り際の雑踏とせかせかする池袋駅

時々小さな雨が降ったかもしれない。
目的のものが買えてうれしいまま、お財布をしまった人も居たのかな、とか。

そんな光景がとおいらいめいでつながっていく。
ミシンが、上糸に下糸をくぐらせるように、どこかの誰かが、とおいらいめいと接点を持っていく、
チクチクと、でも不思議な規則性、糸のルートが出来ていくビジョンが見えました。

もしこれが全て、大いなる母の一部なのだとしたら。
もうこの世の中って不可抗力すぎませんか?とさえ思ってしまうのです。

…もうこれ以上喋ると本当に分からなすぎて、ちゃんとした「カッコわら」付けられそうで怖い…(笑)
ので、
最後はそんな"不可抗力”を制作に感じていると分かった、我々(我々?)の 話をちょこっとして、終わろうと思います!
(次回は余談多めです。)

つづく!


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