【9月9日音楽トーク後記】喋り足りなかったいろいろとわたし:3 そしておまけ
まえがき:
ここまでお付き合いいただきありがとうございます_(._.)_
私の方は、書き始めてから大体5日くらい経ちました…!
ふと、この記事を書くために、過去作のことも参考にしたいと思い、数年前に作曲したときのやりとりや、ツイートを遡りました。
わー、こんなやりとりしてたなー、な内容もあれば、「え、こんなこと書いていたっけ(汗)」と忘れていた内容も…💦
当時はそう思うけれど、ある程度、生きるために記憶はアーカイブされてゆくのだなぁと眺めて思いました。
「とおいらいめいについて語るのは今が、一番旬ということだ!」
とも思いました。
というわけで、前回のつづきです!
「作りたいものしか作れない」と書くと「それはただ、プロじゃないだけじゃない!」となりそうですが、
そういうわけではなく、(プロだよと威張りたいわけでもなく、)
「作らされている」という感覚に近い、というお話をして、監督も自分もそうだなといった界隈と、
作らされている前にどんなフローを取っていて、なんで事故も破綻もないの?を自分勝手ながら推測した話をします。
そのまえに、改めて上久保視点の大橋監督との成り行きをば_φ(・_・
大橋監督とは尚美学園大学で出会いました。いつもは「大橋先輩」と呼んでいます。1つ上の学年だったので…
↑今回はその大学からもとおいらいめいを紹介いただいたので、より過去が思い起こされしみじみしました…。(そしてちゃっかり乗っかってるわたし…。)
しみじみついでに当時の写真を見つけました。
今は無き上福岡キャンパスです。取り壊されて今はありません。
大橋先輩は、会った頃からもう監督でした。今思えば、学科が違うとほとんど接点がないのに、よく会えたなぁ、と思います。
そして、音楽を頼まれた時、最初はすごく多くて、15曲?くらい作りました(笑)
学生の15曲は結構多くて(笑)この頃からすごい勉強になりました。
ちなみに、このころはまだ「見えないなにかに作らされている」とかはないです。とにかく絞り出さな!という必死さが上に立っていましたw
そんな大学時代から、16年の今までを振り返りつつ、喫茶店でお話した内容も回想しつつ、引き続き綴ります。
監督は台本を作って、役者を決めて、撮影をして、編集をする。
劇伴担当は映像を見て、曲を作る、と、
役割によるフローの違いはもちろんあるんですが、
わたしの中では、今まで劇伴を担当して、(他にも音楽制作で関わった人はいるのですが)「なにがどうして、大橋監督への制作では、こんなに不安もなく作れるのだろう?」というのが気になりました。
やりとりを遡って一つ気づいたのですが、意外と、大橋監督は撮った映像に関しての感想を求めてきていました。荒編があがると、他にもスタッフとかいろいろ居るのですが、一作曲者にも感想を求める姿勢ってすごい。
ただ、それを読み返すと、たかが作曲者なのに、ときどき身分も顧みず偉そうなことを言っている私が…!(穴をマントルまで掘って隠れたくなりましたorz)
それなのに、大橋先輩の返しは常におおらかでした…。
身も蓋もない態度でも、正直に何を話してもいつも受け止めてくれるおおらかさ。
それがひとつ、不安のない理由かもしれません。
具体的な制作で言うと、だいたい、エクセルで曲を付けたいシーンの共有をしていただいて、「ここからここまでは、盛り上がって…」という文体の指示はいただきます。
でも大元の指示はわりとざっくりです。
曲調の参考をいただいたのって「最高のパートナー」のときぐらいかもしれない…かも…?
ちなみに、「とおいらいめい」の破裂音も、鼻歌も、わたしが勝手にやった案です。
そういうことにもあまりNGを出さないところも、不安なく作れる理由だなとも思うのですが、
ただ一点、それを大橋監督が納得してくださってるのが謎で。
曲を作るといつも称賛してくれていました。(私の方は身も蓋もないのに)
他の人の制作過程を聞いても、
ざっくりシーンの指定→思いっきり自由に作曲→即OK!
という作り方をしている人はあんまり居ないそうで…。
そんな作り方ができるのは、なんだかなんだでセンスが似ているからなのかもしれない。
じゃあフローも似ているのかな?と思って、
右脳主体か?左脳主体か?
どこで右脳になるか、なんて質問もしました。
監督は右脳主体だけど、左脳にも瞬間移動できる、わたしは、右脳でラフを作ってから、左脳で整える(瞬間移動はできない)感じでした。
若干違うのですが、右脳主体で作っているところが、傾向似ているかもしれないです。
私の中で、文章で表現する「脚本」は、ガッツリ左脳タスクだと思っていたので、かなり意外でした。
あと、お話をしていて気になったのは、なんかやっぱ「降りてくる」という話しでした。
こうにしかならない
どうしてかわからないけれど
みたいな感覚になる。
という話しです。
あと、これは上久保個人だけだったか、大橋監督もだったか忘れてしまったのですが、
時間もそれに左右されたりします。
何を待っているのか、どうしていまなのかわからないけれど、
作れないときは全然作れず、
突然作れたり、うまくことが運んだりする…。
それこそ"大いなるもの”が操作しているように…。
お互い独立してやってても、そういう共通点があって、こんなスムーズにできるのは、やっぱ何かしら見えないもの(センス?)が似ているからなのかなぁと思います。
じゃあセンスの似たりよったりはどこから来ているのか、今更気になりましたが、そこまではお話していなかったです。ただオンラインにあるインタビューを覗いてみると、土台になったルーツが一緒という感じでもなさそうで、謎だし、これから調べてみても面白そうです…。
そして他の監督のお話を聞いていると、理論的に作る方ももちろんいたし、
今後も、自分自身を知るためにも、いろんな人の制作フローに注目してみたいなとちょっと思います。(音楽の制作機会を増やさねばですね。)
ちなみに、これだけセンスが、と言ってしまってますが、
普通にボツになることもありました。笑
実はとおいらいめいのエンドロール曲に、ものすごく明るい音楽を付けたのですが、明るすぎてだめで、作り直したのが現行版だったりしますw
シーンに隠れている、要素のどこを引っ張ってくるかで曲が変わります。
エンドロールで最初思ったのは、わたし的には「ハッピーエンド」でした。
なので、その要素を思いっきり引っ張ってきてしまったんです;
人間から見たらハッピーエンドじゃないのかもしれないけれど、宇宙視点でみたらすっごく大きなファンファーレがなってて…あれこれ嬉しい気持ちがあるなぁって感じてしまって←ついていけないって言われる覚悟で言ってます(笑)
そう思うと、人間と宇宙でも、認識の相違は大いにありそう。
もちろん、現行版も何らかのハッピーエンドだけれど、
死ぬ怖さなど考えたら、人間寄りで、見た人に寄り添った形になっていると上久保は思います。
そして今は、ちゃんと現行版しかかんがえられない、って思えてます。
よかった…明るい劇伴を採用しなくて…
最後は私感を話すだけになってしまった…。
長々と読んでくださり、ありがとうございました!
今回の上映で、みなさんと知り合えて、とても嬉しいです。(前も言いましたが)
本当に嬉しいですし、毎回、直接感想を言ってくださると、記憶が飛んでしまうくらい嬉しいし、(なのでみなさんの顔を覚えるのがいつも必死すぎます;感情の起伏が激しい脳バランスで…スミマセン…;)
なので、何度も感動を伝えたくなるような音楽を作れたらなぁ、と思います。
そして忘れてしまう上久保のために、会いに来てください。何度でもお会いしたいです。
ただ、劇伴は映像と監督ありきです。
腕は磨きますが、はたして大橋監督にこれからもついていけるかどうか。
置いていかれないように、頑張ります。
そして、これからも素敵な体験を生み出せる音楽を届けていきたいと思います。
今後も何卒、見守っていただけると幸いです。
ありがとうございました。
また劇場で会いましょう✨
【余談1】
過去のやりとりを眺めていて、わりと自分でも変だなこいつ…、と思った上久保ワード集
・シリアスほっこり
・あのSF映画でよくあるなにか始まる感
・良いノスタルジー感を持っていながら未来感のギャップが素敵
・「究極の悲しみって美しいよね」
・アレクサやシリが歌う(?)
・わたし自分で作ってて、よく自分の曲で寝てしまいます!!
【余談2】
若干宣伝になってしまいますが…
「大学時代」から「かぞくあわせ」まで、12年分の大橋監督作品の劇伴をピックアップしたCDがあります。
もし今回の記事で興味をもってくださった方が居ましたら、こういったものもあるのでぜひお手に取っていただけると、大橋監督作品への妄想がいろいろ広がって楽しいと思われますので、ぜひよろしくお願いいたします!_(._.)_
※今もう片手に入るくらいしか在庫がないので、売り切れたらごめんなさい!(なのでおおっぴらに宣伝していなかった…)
【余談3】
実はかぞくあわせ(3年前)から8kg太りました。
しんどい。痩せます。
人は35を過ぎると体質が変わる…!
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