変わらない自分を愛する日々にしたいと思う年末

 ことしも残り1日。今日と明日で、決定的に何かが変わってしまう訳ではないけれど、大晦日という日は時の流れの速さを教えてくれる。
 過ごしてきた日々の尊さ、支えてくれる人たちの暖かさ、そして今こうして生きていることへの感謝。さまざまなことに想いを、自然と馳せることができる1日。
 世間の人たちは、どんな24時間を過ごすのだろう。

 わたしはけさ7時ごろにゆるゆると目を覚まして、心地よいまどろみと布団の温もりの中で、そんなことを考えていた。最近、目を覚ましてすぐのまだ意識がぼやけていて、自分と世界の境目があいまいになっているような、あの不思議な感覚に身をまかせるわずかな時間が好きだ。1日のなかで一番幸せなひととき。

 感覚が冴えてくると、とたんにわたしの幸せはぐんと目減りしてしまう。
 早く起きなきゃ、寒くて布団の外に出たくない、これもしたいあれもしたい・・・。
 半分まで水が満たされたコップを見て「これしかない(どうしよう)」と思ってしまうタイプの人間なのだ。

 落ち着いて、改めて自分の状況を見返してみる。
 相棒の寸胴鍋のなかでは、昨夜仕込んだ黒豆がことこと煮えている。数日前から「大晦日の朝はお餅を食べよう!」と思っていたのだけど、ちゃんと実行できた。黒ごまきなこアーモンド餅と磯辺餅。甘酒の牛乳割りを飲みながら、これをゆったり書いている。
 状況は、全然悪くない。

 視点をどこに置くかで、まったく同じ状況にもかかわらず感じ方は変わってしまう。下手したら、視点の置き方で状況にも変化が加わる可能性がある。わたしの視点は常に、未来の不安に向かってしまう。いつからだろう、未来へのワクワクを素直に楽しめなくなったのは。「不安」に着目するあまり、「ワクワク」はしゅんと萎んで見えなくなってしまう。

 だからもう、この悪循環はやめよう!!

 と、宣言したところで、今日のわたしは明日のわたしと同じ人。アニメの主人公みたいに華麗に変身できる訳じゃない。
 これだから、人間ってやつは、面白い。
 こうなったら、ありのままの自分を面白がって、愛おしく思って生きていこう。いつでもハツラツとして、周囲を元気にしてしまうオーラのある人にずっと憧れている。でも憧れは憧れであって、目標にするものじゃない。

 わたしはわたしらしく、図太く生きて行く。
 そんな自分を愛して生きて行く、そんな2021年にしたい。

 ことしも一年、お世話になりました。
 みなさま穏やかで優しい新年を迎えられますように。

 

 2020.12.31     shiori🌸 

 

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