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Mリーグ観戦記者1年目を終えて

激闘だった今シーズンのMリーグが終わりましたね!
僕にとっては、初めて観戦記者を担当させていただいたシーズンが終わりました。
最後の最後に、体調不良で記事を書けなかったことが悔やまれますが……シーズン中は全力で走りきることができました。

週1回とはいえ書き終わって気付いたら次の観戦記を書いているくらい、あっという間に時が過ぎていったような気がします。

実は僕が初めてキンマWeb様にて観戦記を書かせていただいたのが、去年の6月6日公開の記事だったので、まだ1年経っていません。
1年経っていないにしてはだいぶ記事書いた気がするぞ?と思い、僕がこれまで書いた観戦記の数を数えてみたのですが……なんと50本書いてました。
年間50本って結構書いてるのか……?基準がないのでわかりませんが、とにかく時間が合う限り、チャンスを頂けるものは全て書かせていただきました。

最初に書いたものよりは、多少は質が良くなっている……と信じたいですね。

・率直な感想

最初に断っておきますが、僕はこのお仕事を頂けたことにとっても感謝してますし、後悔なんてあろうはずもありません。
それを念頭に置いて、Mリーグ1年目観戦記者を終えて率直な感想なのですが……はちゃめちゃに正直に申し上げますと、『精神的にしんどかった』ですね。

もちろん最初は書かせていただくこと自体すごく楽しみにしてましたし、試合が終わって「よーし!良いモノ書くぞ~!」というモチベーションでした。
ではそれが何故『しんどい』になってしまったのか。
主な理由は2つ。

・実力不足

Mリーグの観戦記を書く前、最強戦予選や神域リーグの観戦記を書かせていただいていました。
ご存知の方もいるかもしれませんが、神域リーグの方の観戦記事は結構な方に読んでもらうことができまして、それなりに自分でも手応えがあったんです。
そしてその手応えよりも遥かに多くの反応を頂くことができました。正直、めちゃくちゃ嬉しかったです。

そんな経験をした上で、僕はMリーグ観戦記者の末席に加えていただいたわけなんですが。
当たり前ですが、Mリーグ観戦記者としては僕は新人で、神域リーグの時とは比べ物にならないほど反応が少なかったんですよね。
これは元々想定していたことなので最初の頃は「まあこんなもんよね」と思っていたのですが、結局それはこのシーズンが終わる瞬間まで大きな変化はありませんでした。

もちろん、目に見えるSNSの反応だけが全てではありませんが、それでもやはり先輩記者の方々に比べてしまうと見劣りするのは事実でした。
先輩記者の方々だけじゃありません。Mリーグは多くの人が視聴していて、1ファンの方が書いたnoteなんかも、本当に面白いものがゴロゴロ転がっています。

なまじ、少し反応を頂けた時の経験があるからこそ、反応があまり良くないのが肌でわかってしまいましたし、精神的に辛い部分がありましたね。
さらに言えば、そういった他の方の記事を読むと自分でも「面白いなあ」ってなるんですよね。すると同時に「僕のは面白くないな」っていうマインドになってしまって。

そりゃ経験も実力も豊富なライター陣の方々ですから、初年度から並ぼうなんておこがましいのは百も承知です。
けれど、同じ媒体で、同じ土俵で記事を書く以上、読者の方に「今日のも読んでよかったな」って思ってもらいたい。
その想いは自分の中でずっとありました。

自分の思い描く理想と、現実のギャップ。
クオリティの高い物を作りたいけれど、時間も実力も足りない。
そんな苦しさを抱える日々でした。

・先輩記者の方々の影響

これは前述した内容にも少し被るのですが、やはり先輩方の記事が素晴らしいというのは、尊敬でもあり、同時に劣等感を覚える原因にもなりました。
あまりいないとは思いますが、僕のだけ読んだことがあって、他のキンマWEBの観戦記を読んだことが無い、という方は是非1つで良いので読んでみてください。
特に須田先生のウィークリーコラムとか最高です。凄すぎて笑いと涙が止まりません。

奪い合うのは点棒と人生── 村上淳が礎となったプロの舞台の悲愴なドラマ【須田良規のMリーグ2022-23セレクト・1月13日】 | キンマweb |『近代麻雀』の竹書房がおくる麻雀ニュース・情報サイト (kinmaweb.jp)

今例に挙げさせていただいたウィークリーコラム。
これは、雀王のタイトルも獲得して『東大を出たけれど』の著者でもある須田先生と、Mリーグの解説としても有名な河野直也プロのお2人が担当したコラムになっていて。
一週間の対局の中から、特に気になった局面を切り取り、記事にしているものになります。
これの人気が非常に高く、実際に僕も毎週楽しみにしていました。

しかしこれが、最初にお話した『精神的にしんどい』の原因になってしまうことがしばしば。

と、いうのもですね。
お2人は一週間の中から対局を選び、記事にするのですが。
そこには当然自分が観戦記を担当した対局も含まれています。

特に、僕は今年金曜日の2試合目を担当させて頂いたのですが、この金曜日の第2試合、所謂麻雀オタク達が大好きな最強メンバーの共演になることがかなり多かったんですね。
そうすると、ウィークリーコラムにも取り上げられやすいわけで。

僕が書いた観戦記の中で、僕の実力が足りず汲み取れなかった要素を、ウィークリーコラムでお2人が取り上げる。
→とっても評判の良い記事になる

はい。この状況いかがでしょうか。
メンタルお豆腐の僕は伊之助君になりました。


「ゴメンネ。弱クッテ……」


(重ねて伝えますが、これは徹頭徹尾僕が悪いのであって、キンマWEBの他ライターさんへの悪意とか運営さんへの悪意とかそういうのは一切ないですからね!!)

はい。
そんなこんなで、ウィークリーコラムは楽しみなのと同時に、「僕が拾えなかった要素ではないだろうか……」という恐怖に怯えていました。
精神弱すぎんか???

来年に向けて

ここまでつらつらと僕の負の感情の話をしてきましたが、そのまま負の感情で終わってはいません。
では、今の僕に足りない要素はなんなのか?
先輩記者の方々の人気な観戦記を読んで思ったことを書いてみます。

・文章力の向上


これはマストだと思っています。
僕の観戦記って、自分で読んでいても思うのですが「固い」んですよね。
そのせいで読み味が重くなり、すらすらと読み進められないというか。
この部分は特にZEROさんやゆうせーさんの観戦記なんかを読んでみると顕著です。文章力というか、ユーモアがあって読みやすいんですよね。

2億4千万の瞳に映った「侍」本田・ジャパン・朋広の勇姿【Mリーグ2022-23セミファイナル観戦記4/20】担当記者:ゆうせー | キンマweb |『近代麻雀』の竹書房がおくる麻雀ニュース・情報サイト (kinmaweb.jp)

もうタイトルから面白くないですか?笑
内容でも、ちょっとした冗談を交えつつ、観戦記であっても、麻雀以外の描写をしてみたりとか。
麻雀自体は代わり映えの無い対局室で行われているはずなのに、見えてくる景色が所々で変わるんですよね。
読み手は描写が一定だとどうしても重く感じますし、わざわざ時間を割いて読もうとは思ってくれません。結果を知りたいなら1分程度のハイライト動画見た方が効率良いですからね。

・麻雀の要素を掬い取る能力

これは麻雀力にもつながります。先ほど例に挙げた須田さんの記事なんかはまさにこれなんですが、一般の方にはなかなか掬い取ることのできない要素をしっかりと拾うんですよね。
ライト層の方々は「へえ~そんなことまで考えてるんだ」と感心し、麻雀オタク達は「そうそう、そこまで読み取れるの流石だなあ」と唸る。
これができてこそプロというか、僕たちが観戦記を書く意味があるというか。麻雀プロとして観戦記を書いている以上、僕もその土俵に立たなければいけない。
シーズン中盤以降、僕は自分で掬い取れなかった要素を拾うために、出場した選手がYoutube等で牌譜検討配信をしている場合は必ずそこにかじりついていました。
時間効率的に良くはありません。
結果、朝まで執筆時間が伸びてしまうこともしばしばありました。けれど、それくらいしなければ他の方には到底追い付けない。
残念ながら、それぐらい僕の能力はまだ低い。
だからといって、諦めるのは違う。
時間の許す限り配信を見て、拾える要素は全部拾う。
こうしてシーズン終盤は僕は必至にしがみついていました。

もちろん精神的に辛かったのは事実ですし、朝までに書き上げないといけない中で試行錯誤しているときは、難しいと感じることも多かったです。
でもそれ以上にやっぱり、任せてもらえたことが嬉しかったですし、僕の記事を楽しみにしてくれて、応援してくれる方々が一定数いてくださったことがとても大きかったです。(このnoteのサムネイルになっているイラストも頂き物です!本当に嬉しい!片流先生ありがとうございます!)
たくさん励ましていただきましたし、元気をもらいました。本当にありがとうございます。この場を借りてお礼させてください。

おわりに


Mリーグは終わってしまいましたが、明日からは神域リーグが始まります。
今年の神域リーグについて、担当編集さんから

『神域リーグの観戦記、基本後藤さんで行こうと思っているのですが行けます?』

という連絡を頂きました。

はい、いけます(血涙)

僕にオフシーズンなんてものはありません!
去年は途中からでしたが、今年は頭からしっかりと書かせて頂きます。こちらも楽しみ半分怖さ半分ですね(笑)
去年の反応が大きすぎて、今年それを超えられるかどうかが、僕の中で1つ壁になっています。もちろん全力は尽くしますが!!

ということで、Mリーグ記者としての初年度は終わりましたが、僕の観戦記者としてのキャリアはまだまだ続いていきます。
これからは観戦記だけに留まらず、様々なことに挑戦していきたいですね。
今年の初めに近代麻雀さんの読切漫画の原作をさせていただいたのですが、そういった新しい試みにも全力でぶつかっていきたいです。

まずは目の前に控えた神域リーグ。
これは僕もすっごく楽しみにしているコンテンツなので、その盛り上がりの一助になれたらとっても、とっても嬉しいです。

いつもなのですが、僕の観戦記のツイートに反応いただくの、とっても助かってます。
前述した通りこんな豆腐メンタルなので、拡散協力いただけるだけでも、ホント嬉しいんです。
感想なんかもらえた日には泣いちゃいます。

では、今回はこのあたりで結びとさせて頂きます。

来年こそは、胸を張ってMリーグの観戦記者であると言えるように。
この人の観戦記面白いと言ってもらえるように。

引き続き努力していきますので応援今後ともよろしくお願いいたします!


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