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要約 『私たちは子どもに何ができるのか 非認知能力を育み、格差に挑む』 著者 ポール・タフ

はじめに

貧しい家の子どもは家庭環境が悪い、
だから、学校でも態度が悪い、
だから、成績も悪い、
だから、良い職にも付けない、
だから、貧しい・・・
この悪循環を無くすのが教育の使命じゃないのか?
貧しい家に生まれた子はどうしようもないのか?
この問いに正面から向き合ったのが本書です。

貧困格差の是正には
教育格差の是正が必要で、
教育格差の是正には、
非認知能力を伸ばすことが重要、
ということが、すでに多くの研究で明らかになっています。

本書は、私たち親や保護者はどうすれば非認知能力を伸ばせるのか、という問いに具体的な回答を出しています。

治安や成績の悪い学校や家庭が挽回した事例を集め、共通点を見つけ出すことでその答えを導き出しています。科学的根拠も示されており、納得の上で行動できる内容になっています。


1.将来の成功を分けるのは「非認知能力」の差

 裕福な人は非認知能力が高く、貧しい人は低い傾向にあるというデータがあります。
 裏を返せば、成功には、学歴やテストの点数は直接関係がなく、ペーパーテストでは測れない「粘り強さ」や「自制心」などの「性格の強み」である「非認知能力」が成否を分ける、ということが最近の研究で分かったのです。

2.非認知能力の伸ばし方

もちろん、テストや勉強と成功にはまるっきり関係がない、ということではありません。また、非認知能力にも、特有の難しさがあります。まず、非認知能力は、読み書き計算のように教えて身につくものではなく、子どもを取り巻く環境によって育つ、環境の産物ということです。

 特に親や保護者にとって大事なのは、幼少期のストレスが非認知能力の成長を左右することが科学的に証明されていることです。そして、幼少期の子どものストレスとは、物質的な豊か貧しさではなく、人間関係、特に保護者との関わり方のことです。つまり、逆に豊かにふれあい、応答的なやり取りができていれば、非認知能力は育つ、と言われています。

3.不安と緊張に満ちた貧困層の子どもの世界

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