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【エッセイ】在宅勤務中のトイレ

以前、トイレを扱ったSSを書いた。

ロシアが軍事侵攻を行う少し前に書いたものであり、終盤の「ロシアとウクライナ、戦争にならなきゃいいけど」という一文がいまは空しい。

このSSでは頻尿という宿命を主人公の男性に背負わせているが、何を隠そうこれは私のことである。

「布団に入った瞬間、さっきトイレに行ったばかりなのに何故かまた行きたくなる」

この現象にはいつも悩まされている。

投稿のコメント欄で、アリエルさんという非常に博識な女性がこう教えてくれた。

膀胱にそれ程尿が溜まってないのに尿意を感じるのは、精神的な要因による条件反射的なモノである事が多く、日本人の女性の多くにその兆候がみられるようです。

アリエルさんコメント

なるほど。
日本人女性として生まれた以上避けられない宿命なのね、と思い本件については受け入れていた。
夜起きてトイレに行けばいいことだ。

しかし、最近はもうひとつ悩みの種が増えた。

「在宅勤務時にトイレに行く回数が多すぎて生産性が落ちている」

さらにもうひとつ出てきた。

「トイレに行っている間にTeams(社内チャット)や電話に対応できないことが多いとサボっているんじゃないかと思われそう」

なぜ在宅勤務のときだけかというと、家にいるとき私は四六時中水分をとっているからだ。
主に飲んでいるのは、利尿作用がある珈琲・紅茶またはデトックス作用があるハーブティーである。
トイレに行く回数が増えるのも致し方ない。

しかし水分をとるのは美容にもいいと聞くし、やめるつもりはない。

どうすればいいのだろう……と一日中真面目に考えていた。
ちなみに昨日打ったワクチンでダウンしており、ベッドの上で暇な時間を過ごしていたからだと補足しておく。
別にいつもトイレについて考えているわけではない。

トイレで働く、という選択肢について考えてみた。

出来ない話ではない。
簡易のデスクとPCを持ち込んでしまえばいいだけだ。

わたしだったらスカートは脱ぐ

メリットとデメリットを天秤にかけてみた。

《メリット》
〇時間の節約&トイレ中も対応可能
少なくとも上記で挙げたふたつの悩みの種は解消できる。
〇集中力UP
「トイレで新聞を読むお父さん」という典型的な像が浮かぶことからも、人はトイレだと集中できる、これは事実と思われる。
〇メンタルケア

叱責されてくじけそうなときでも、「今怒られてるけどトイレで下半身出してるw」という事実が気分を軽くしてくれるような気がする。

《デメリット》
〇狭い
最大にして唯一のデメリット。
何よりモニターを置く場所が無いのが辛い。
横長のExcelで、ウインドウ枠の固定されてる部分がPC画面に納まりきっていないやつ(伝わる?)と対峙するときには大きなモニターは必須。

《結論》
トイレで働くということ自体は悪くはない案。
一方、今の賃貸住宅の小さなトイレで実行に移すのは厳しい。
引っ越しの際にトイレ面積については要検討。

将来的にはありうる、という結論に落ち着いた。
しかし、よく考えると次の引っ越しは数か月後、結婚する時だ。

新婚生活が始まってすぐ、トイレで働く妻を見た夫はどう思うだろう。
私を選んだことを後悔するだろうか。

そんなところも可愛い、と思ってもらえる女でありたい。






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