ぐるぐる回る

ぐるぐる回る。反芻したり、堂々巡りしたり。

特に夜はぐるぐる回る。同じ考えがあっちとこっちでぐるぐるぐるぐる。


たとえば、外に出て、たくさんの人と交流することは良いことなのだろうか、と考え始めるとずーーーーっとぐるぐるしてしまう。

全然納得できる答えが出ない。

いろいろな世界を見て、たくさんの人と出会って、交流して、それぞれの考えに触れて、

たしかに刺激になるかもしれない。止揚されて、より高次の考えに至るかもしれない。

だけど狭い交友関係の中で、深く深く、若しくは自分の中だけでたくさん考えるのも、悪くないかもしれない。

地方で、コミュニティは小さいかもしれないけど、そこでたしかな関係を築くのもいいかもしれない。

外の世界を知らなくても、それが自分にとって幸せならば。

各人にとってどちらが良いのかは、一度外に出て、相対化しないとわからないんだけど。人生一回しかないからそんなにいろいろなパターンを知ることはできないんだけど。

でも相対化できてしまったとして、それってかなり広い視野を獲得できてるってことじゃない?

狭いからこそできることもきっとある。

広い視野を獲得することを良いこととして自明視してしまうけど、そこに疑問符を打つ余地はあるんじゃないか。

問題解決には狭い視野だけでは本当にだめなのか。少ない選択肢の中に、希望はないのか。

たしかに情報が多くて、色々な知識を持っていて、自分の頭で考えて物事を判断できることは大切だ。だけどそれが人と多くの交流を持つべきという命題に対する解にはならない。

本だってたくさんのことが書いてある。限られた周りにいる人の一人一人が教養深くて、たくさんの知的で人生を豊かにしてくれるような刺激を与えてくれるかもしれない。その方がブラックホール化した情報が溢れている世界にいるよりも幸せかもしれない。


こういうことを考えると、今度は幸せって何かっていう堂々巡りがはじまる。


思考はぐるぐるする。人と話したら解に近づくかもしれない。だけど自分の中でぐるぐるしていたい気もする。人に話してしまって、人から解を与えられてしまうのも嫌だ。読書によって新たな視点を得られることは楽しみにしてるんだけど。何が違うのかな。

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