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ヨルダンの人のやさしさ

最近、ヨルダンも真夏盛りでずっと引きこもっていた。最低限のおでかけしかしてなかったのだけれど、先日ちょっと思い切って近所のスーク(市場)を探索。日用品が売っているお店に行ってきた。

目的はテーブルクロスを買うこと。ヨルダンの地方都市ではいつも買いたいものがあるとは限らない。今度でいいやと思うと次はないことも多い。同じ商品を品切れさせることなく、コンスタントに入荷してお店で販売することは普通のことではないことを思い知らされる。

さて、ずっと欲しいなと思っていたテーブルクロス。私の家は家具付きなので、大家さんのテーブルに傷をつけないようにしようと思って、ずっと探していたのだけれどなかなか好みの模様に出会えなかった。丸いテーブルと、長方形のテーブルのものと2つ探していた。

今日、久々にお店に行くと、好みの模様のテーブルクロスが置いてあったので円形のものと長方形のものを買うことにした。テーブルクロスの袋にはアラビア語で文字が書いてあったのだが、私は「円形」の単語しか思い出せなかったので、「円形」と書いてあるテーブルクロスと「円形」と書いてないテーブルクロスを買うことにした。いい加減な性格の私は「円形」と書いてなければ、長方形か正方形か…とにかく四角いテーブルクロスが手に入ると思ったのだ。

さっそく会計をするためにレジに持っていくと、レジにいたおじさんは私に「この2つは同じものじゃないよ?大丈夫?」と聞いてくれた。私は自信満々に「円形と円形じゃないやつ、こんな形!」と指で長方形を作った。そうするとおじさんは「これは長方形じゃないよ!こっちに来なさい!」と言ってお店の一角にあるテーブルクロスを売っている棚に私を連れて行ってくれた。そして、「ここにあるのが長方形のやつだよ」といって教えてくれた。こうして私は無事、円形と長方形のテーブルクロスを買うことができた。

わざわざ確認してくれたおじさんの優しさに感謝。このようなヨルダンの人のお節介さを感じることは多い。実はこういうことはこの1回だけではない。前にもレジで水色のゴミ袋を買おうとしたら「これはテーブルにひく用のビニールじゃないよ、大丈夫?」と確認されたことがある(ヨルダンでは時々、食事をするときにテーブルにビニールをひく。そうすると食べ散らかしてもビニールを片付ければ綺麗に片付くから)

私が外国人だからなのか、それとも間違える人が多いからなのかはわからないけれど、こういう場面に出会うとヨルダンは本当に素敵な国だと感じる。日本も昔はこんな感じだった気がするので、経済発展とともにこの良さは無くなっていくのかもしれない。

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