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【アーカイブ】10/23〜11/6 霜降のお菓子「里づと」

提供: 10/23〜11/6
菓銘: #里づと
薯蕷練切(山の芋使用) | 赤こし餡
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お茶とも縁の深い秋のみのり、柿の実を山の芋をつなぎにした練切でおつくりしました。中は小豆のこし餡です。
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陰暦十月、今では十一月に入ると茶道では炉を開き、その年摘まれたお茶を初めて抹茶に挽いていただきます。江戸時代、将軍の命によって朝廷や江戸幕府へ献上されたお茶は宇治で茶壺に詰められ、甲州の山中で夏を越してから江戸へと運ばれていました。柿や栗は一緒に届けられた土産(苞 つと)で今でも開炉の折の水菓子になります。
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御茶壺道中は大名より格式が高くときに千人を超える行列となり、庶民は戸を閉めたりひれ伏したりして通りすぎるのを待ったそう。コミカルなわらべ歌「ずいずいずっころばし」にはそんな様子が唄われていると言われています。

◎季節の一句
『ナナカマド鳥の宴の中心に』
ナナカマドはバラ科の落葉高木。晩秋には葉が美しく紅葉し、それ以上に真っ赤な実がはっとするほど見事になる。ナナカマドの実は冬にかけて鳥たちの絶好のごちそうだ。
作: 志田 円( 福岡・北九州の俳句結社「自鳴鐘」同人 )

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