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新しい葉

先日、嬉しいことがありました。
それは、もうダメかもしれないと思っていたガジュマルから、
久しぶりに新しい葉が出てきたことです。

冬の間に、すっかり元気をなくしてしまっていたガジュマルですが、
根気強く日差しに当たらせていたら、
淡い緑色の、可愛らしい葉が出てきたのです。

このガジュマルは彼にホワイトデーの日に買ってもらったものなので、
思い入れが強かった観葉植物。
葉が落ちていくたびに、「どうしてだろうか」とその黄色くなってしまった葉を拾っては、自分の指でそのかさかさとした葉の表面を撫でていました。

ガジュマルの一番上についている葉二枚だけは、
空に向かって手のひらを精一杯かざしているかのように、
懸命に生きているように思えたので、様子を見ていました。

「あたたかくなったら、新しい葉が出てこないかな」と期待していたところ、本当に新しい芽が開いていたので、
気付いた日には感動をして、彼と母に報告をしました。

一人暮らしをしていると、自分以外に生きている命というものに触れることは数多くありません。
切り花も好きで、その枯れていく姿を見るのも、命の移り変わり様に触れてはいることになります。
植物は身近に、生と死を感じさせてくれるものでもあり、
その命を維持することの難しさや、命の繊細さを、
そのガジュマルや切り花たちを見ていて感じました。

外ではもう、春がすぐそこにやってきています。
でも、我が家の中でも、新しく、可愛らしい命が開いて、
「ああ、春がきている!」と実感しているところです。
プレゼントしてもらって、早1年経った今でも、こうやって気付きや感動を与えてくれることに喜びを感じます。

小さく、柔らかい葉を、大切にしたいと思います。

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