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for serendipity844「ばらばらに存在する出来事や言葉や風景を結んで星座をつくるのが、ものを書くということだと思ってきた。すっきりと美しいかたちの星座にするためには、不要な要素を間引かなくてはならない。」

ノンフィクション作家・梯久美子さんのエッセイ「水俣、石牟礼さんへの旅」(岩波書店発行の冊子「図書」2023年12月号)より。実は、紹介した文のあとには以下のように続きます。「だが、そうやって捨ててきたものが、あるときから急に押し寄せてきて、思うように原稿が書けなくなった。石牟礼(道子)さんの著作を少しずつ読み直すようになったのはそこ頃からだ。受け止め、背負い、何も捨てずに書き尽くす覚悟が、石牟礼さんの文章からは感じられた。それは命を削る行為だが、石牟礼さんは生きのびて書き続けた。どうして、そんなことができたのだろう。」
※この「図書」最新号は先日、水俣の古書店「カライモブックス」に行った際、いただきました。水俣の今を知るため、大事なことがたくさん書かれています。ぜひ書店で手に入れてください。


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