第8話・隠蔽の毒味を手に入れたジャンヌ
「いいか、ジャンヌ。君は経験値についてどう理解している?」
ゴードはキャベツと豚ひき肉の包煮をほおばりながらジャンヌに問いかけた。
「経験値は、戦いや訓練によって得られる成果の値です。その値が一定に蓄積すると、レベルが上がります」
「ほぉ。教科書どおりなのか?セイトン。ウッドバルトではこれが経験値の概念なのか?」
ゴードはパンを引きちぎった。パンで余ったソースをこそぎ落とすように、上手に皿を綺麗にする。ジャンヌはゴードの見た目の豪快さに反して、実はとても繊細で神経質な