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「ねぇ、もう終電なくなるんじゃない?」 早田早紀は澤井雄二の断固として帰らなさげな素振…
立木陵介が菜緒と交わした最後の言葉は、「蜘蛛の巣、何とかしておいてね、陵ちゃん。お願い…
「吉野くんのことは嫌いじゃないけど、恋人っていうか付き合うっていうのは、なんというか」 …
どうにもこうにもおっかねぇ。小学校の通学路にまた、ひび割れができていやがる。 独り言…
不治の病って、ふじの病なのか、ふちの病なのか。どっちかなんて、まぁ今考えても仕方ない。…
先に入ってて、と言われて居酒屋に一人で入るのはなんだか嫌な気分だ。もう三十三にもなるん…
俺のモノじゃない靴が玄関に一足。吉村はじっと靴を見た。俺のじゃない。なぜウチの玄関にあるんだ。でも、なぜか見覚えがある。 吉村の部屋は1DKだ。玄関から即キッチン。その奥にベッドやら、一人用の座椅子やら、パソコンデスクがある。 きっと誰かがいる。不気味だから逃げればよかったが、どうして怖いもの見たさの好奇心を抑えられなかった。だが怖いし、気味が悪い。やっぱり逃げた方がいいか迷う。 ここ数日、リモコンやカップの位置が変わっていることも不思議だった。 吉村はキッチ
池田優作の平日は職場と家の往復だ。自転車で通勤できるほどの距離だ。片道自転車で十五分、…
六月八日(木)、午前十時 田辺健一はスマホの着信音で目覚めた。会社からだった。そのま…
塩かげんってのは、私の屋号でして。本業はコピーライター&プランナー&編集者&WEBディレク…
【前編はこちら】 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 俺の生命線は基本的に給食だ。中学で給…
雨がやんだ、すっごく天気がいい。あれ、雨って天気の一部なんじゃないの?雨じゃない時に【…
最終決戦だ、目の前には悪の帝王ゴルゴロスが。指先から波動、空から雷鳴が轟き、パーティー…
ぼくには友達がいない。友達の定義は広くて、登下校の友達、チーム分けのときの友達、お弁当を食べる時の友達、部活の友達、そして悩みごとをお互いに話せる友達だ。最後のは、親友みたいになものだから、ぼくには夢のまた夢の友達だ。 小学校に上がった頃から、友達らしい友達もできず、もう中学二年生だから八年ぐらい友達がいない。もはや友達がいないプロだ。 コロナに入ってからは黙食でお弁当を食べる形になって、まさに個食だからぼくにとってはありがたい。 でも、先生がいなくなるとみんな