【初級編】アルウィンに喫煙所は必要かどうか検証します
松本山雅FCのホームゲームにて、ようやく喫煙所が戻ってくることになりました。
10月のアルウィンでの試験運用とのことですが、個人的には喫煙所は導入しないといけないと思っていたので良い取り組みだと思います。
そもそも2019年のシーズンまでは喫煙所がありましたが、2020年の新型コロナウイルスの影響により喫煙所の導入には慎重になっていました。
ただ、世間の目は冷たいもので喫煙所自体廃止しろという意見も未だ根強いです。
ならば、いっそのことアルウィンで喫煙所が導入されていなかったからどういうことが起こっていたのかを包み隠さずレポートすることにしました。
ぜひ喫煙される方も喫煙しない方もひとつの参考にしていただければと思います。
なお最初にお断りしますが、私は非喫煙者でタバコ嫌いです。
喫煙者はどのくらいいるのか
まず、喫煙者の割合はどのくらいなのでしょうか。
リーグやクラブで観戦者の喫煙・非喫煙のデータは取っていないので、一般の調査を参考にします。
2019年、ちょうどアルウィンに喫煙所があった年の喫煙率は
なので、概ね4~5人に1人が喫煙者であると言えるでしょう。
とはいえ統計上、1万人集まれば約1,700人が喫煙者なのですから、結構無下にできない数字だと思うんですよね。
なぜ喫煙所が導入できなかった?
今回、3つの理由を挙げてみました。
①ホームゲーム時には都度喫煙所を設置・撤収しないといけない
もともとアルウィン周辺に喫煙所はないので、ホームゲームのたびに喫煙所を設置・撤収しないといけないんですよね。
それに喫煙所自体がホームゲームで直接お金を生み出せるものではないので、ただただ費用だけが掛かるものなのです。
②受動喫煙対策(健康増進法)
たしかに、健康被害を考えたら屋内の全面禁煙は良いと思います。
でもアルウィンは屋外なので、
とあるので、全面禁煙は義務ではないし、違法でもないんですよね。
③コロナ対策
喫煙所ではマスクを外すので、そこで感染してしまうといったケースもありました。
まあ、どれを見てもそれなら全面禁煙にしてしまった方がよいよねとなるはずです。その方が簡単ですからね。
しかし、現実はそうもいかなかったのがアルウィンだと思うのです。
では、アルウィン周辺が全面禁煙となり、喫煙者の方はどこでタバコを吸っていたのでしょうか。
全面禁煙になり施設外の周辺道路で吸っていた
どうも非喫煙者からすると、全面禁煙にすれば喫煙者はタバコを吸わなくなるという発想になりがちですが、しかし現実は全面禁煙になれば喫煙者はタバコの吸えるところまで行くというのが正解だったようです。
そういえば以前テレビの企画で「愛煙家 喫煙所までの道のりがどんなに困難でも向かっちゃう説」なんてのがありましたが、アルウィンでも喫煙者はタバコの吸えるところまで行ってしまうというのが現実だったようです。
で、特にタバコポイントは2か所ありました。
T-POINT① 北側駐輪場周辺
バックスタンド側の再入場口から一番近いところになります。
ときどき観察しているのですが、みなさんマナー守って敷地の外に出て道路上で喫煙している様子がうかがえました。
ただ、周囲が駐輪場でかつ、隣は幹線道路にあたるので、とにかく通行者もあれば一般の車も多く通るので見栄えも良くないんですよ。
ここって、たしか選手バスも通ると思うんですが、その選手バスの通るその横で喫煙者が大勢いたらみなさんどのように見えるでしょうかね。
T-POINT② 有料駐車場入口
ここはGATE1の再入場口や開場前などに多く集っていた場所になります。
ここはどちらかというと人の出入りは少ないんですが、有料駐車場の入口なので車から結構目立つんですよね。
シルバー会員の特典でときどき有料駐車場を利用するのですが、その喫煙者が集っているところの横を車で入っていくんですけど、酷い言い方するとガラが悪いように見えてしまうんです。あまりクリーンな印象は受けないんですよね。
当然タバコポイントには灰皿が無いのでみなさん携帯灰皿を持っているわけですけど、これでうっかり吸い殻を落としてしまうとクラブに苦情が来るわけです。そりゃ、喫煙者はマナーが悪いと言われてしまいますよね。
個人的に面白かったのが8月のホームゲームで実施されたハーフタイムの花火です。喫煙者はガマンできないのでみなさんハーフタイムで道路に向かいます。それで、花火が上がるとスマホで撮影してそれをSNSに載せると、その花火と同時に道路上で喫煙している様子も一緒に投稿されてしまうわけです。
幸い炎上とかバズリにはなりませんでしたけど、もう道路で喫煙している感覚もマヒしてしまった、つまり完全に道路が喫煙所になってしまったという印象を受けたのです。
喫煙所はどこですか?
ということで先述のとおりアルウィンに喫煙所が戻ってきたのでいろいろと見て回ることにしました。
まずは画像左下、GATE4近くの喫煙所です。
みなさんなにか期待されたかもしれませんが、いたって普通の喫煙所ですよ笑
続いてGATE1側の喫煙所に行ってみましたが、、
あれ、喫煙所が無い。。
よくよく見たらGATE1側の喫煙所は試合の前半30分過ぎでないと設置されないようです。
ということは、、
やはりGATE4側の喫煙所が遠い、もしくはそもそも今日喫煙所が設けられていることを知らなかった喫煙者からするとここに集ってしまいますよね。。
えっと、いちおうですが敷地内での喫煙はマナー違反ですが、ここでの喫煙は犯罪ではないので、そこまで目くじらを立てる必要はないかなと思います。
自分たちで勝手にマナーを作り上げたり捻じ曲げたりしないでほしいですね。
なお、この試合はアウェイ側のGATE2付近の喫煙所は設けていないので観察はしておりません。
さて、いつのまにか試合の前半20分をすぎたところで試合観戦を諦め、喫煙所の観察に行くことにしました。
よく大量点差がついてしまい試合後半途中で抜け出すということはありますが、喫煙所を見に試合前半で抜け出すのはおそらく史上初だと思います。
それでは行ってみましょう。
試合前までは無かった場所に喫煙所が設けられていました。
ハーフタイム限定の喫煙所ですので、ここなら安心して花火打ち上げても動画撮影できますね。
ハーフタイムの喫煙所を観察してみた
さて、手に汗握り後半に期待高まる白熱した試合展開でハーフタイムに入りました。
そんなことより今日の自分の目的はこのハーフタイムの15分のあいだに喫煙者の動きを見て回ることです。
北側駐輪場周辺
やはりバックスタンドの再入場口から近いせいか約20人ほどの喫煙者が来ていました。
えっと、先ほども申した通り敷地内での喫煙はマナー違反ですが、ここでの喫煙は犯罪ではないので、そこまで目くじらを立てる必要はないと思います。
自分たちで勝手にマナーを作り上げたり捻じ曲げたりしないでほしいですね。
有料駐車場入口
さすがにGATE1付近に喫煙所が設けられているので、わざわざここまで来て喫煙する人はいないと思いますよね?
GATE1 喫煙所
人数までは把握してませんが、それなりの人が喫煙に来ていたと思われます。
面白かったのが、喫煙時間がみんな短い笑
なぜなら約15分しかないのでそのあいだに喫煙したりトイレ行ったりとハードスケジュールになっているからでしょう。
なので、あっという間に人がいなくなったためGATE1の喫煙所は後半開始前に撤去が始まっていました。
GATE4 喫煙所
今日1日フル稼働していた喫煙所もこのハーフタイムで役目を終えます。
ハーフタイムには人が駆け込んできていました。
今日1日喫煙所を観察していて面白い光景が何点かありました。
それは、一部の喫煙者は喫煙所までガマンできないことです。
どういうことかというと、喫煙所が見えたとたんにもう喫煙所の外からタバコ取り出して吸う準備に入るんですよね。そして喫煙所に入った瞬間に(タバコに)火をつけると。もうとにかく早く吸いたいんでしょうね。
で、それはまだ良い方で、喫煙所が見えてタバコ取り出して、喫煙所に入る前にもう(タバコに)火をつけて吸い出してしまうんですよ。これはさすがに完全なマナー違反なので、たまたま近くにいたクラブスタッフさんが注意していましたが、逆に考えれば喫煙所が見えた瞬間に、もう自分は喫煙所のなかにいるから吸っていいんだという錯覚になっているということなんでしょうかね。
これを目の前で見た時、例えるならトイレをガマンしていて、トイレが見えた瞬間にファスナーおろしながらトイレ向かっていくのと同じではないでしょうか笑。しかももう吸い始めてしまうということはですよ、もうファスナーおろして中身出してしまうくらいの感覚なんですよ笑。
完全なアウトですよね。
なので、一部のマナーを守れない人がいると非喫煙者もそうだし、マナー守っている喫煙者のみなさままで迷惑がかかるというわけです。
なんか見ていて面白かったですね。
そりゃ、愛煙家をテーマにした企画がウケるわけですよね。
国立競技場周辺は完全禁煙
今年はJリーグ30周年ということもあり、国立競技場を会場にする試合が多くなっていますが、国立競技場こそ周辺施設を含めて完全禁煙なんですよね。
本当は2021年の東京オリンピックで完全禁煙の効果を検証したかったのですが、無観客という愚策に終わり、それでようやく今年、国立での試合が多くなりいろいろと情報収集していました。
でも、あまり国立(競技場)が完全禁煙で困ったとか、こいつ喫煙していてマナー違反だ!とかってのはほとんど聞かれないわけです。
つまり、国立で完全禁煙はできるけどアルウィンではできなかった、というのが今回わかっただけでよかったと思います。
もしかしたらデータにはない喫煙率も関係してくるのかもしれませんね。
スーシャルディスタンス
ということでアルウィンでの完全禁煙はできなかったので、ならばもうタバコ自体を無くしてしまうか、喫煙者と共存していくしかないんですよね。
最近興味深いのがJT、日本たばこ産業が提案する「スーシャルディスタンス」です。
このほかにも動画あるんですが、なぜかどの動画も1,700万回以上再生されているので、ある程度の認知はされているように思います。
とはいえ、そもそも分煙自体に反対の人もいれば、マナー守れない喫煙者もいるのでこの議論は平行線をたどりそうです。
もしかしたらこれを書くことで喫煙を促すのか!や、これまで陰で喫煙していた場所を公開したらみんなそこに行ってしまうだろ!と思われるかもしれません。
しかし、最初にも書いたとおり、私は非喫煙者でタバコ嫌いです。
ぶっちゃけタバコなんてみんなやめてしまえばいいのにと思ってるし、副流煙とかマジ無理なんすよ。
でもなんでこれを書いたかというと、私の周りにも喫煙者はいるのですが、みんなマナーを守って喫煙しているから、そういう人たちを守るために発信しているのです。
なので、喫煙者の一部がマナー守れませんだと喫煙所はどんどん無くなってし、喫煙者のイメージは悪くなるし、それは結局分煙自体もできなくなり、最終的に非喫煙者も困るという悪循環に陥るんですよね。
まあ、まだまだいろんな意見でてくるなかで結論を出すことはできないでしょうし、最後は灰になってしまうだけにグレーなままが続いていきそうです。
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