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【カメラマン】門山夏子さん

親の仕事を子が受け継ぐのは、決して珍しい話ではない。

農業や漁業は先祖の代から続く田畑や海を、事業の経営者はノウハウや顧客を、職人の世界は技術を…

今回、カメラマンとして活動する門山写真事務所の代表、門山夏子さんは、お父様もカメラマン。

父親と同じ仕事に就いたきっかけと、いまの立ち位置、そして将来の展望などを聞いてみた。

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―― 門山さんは、カメラマンになったのは、お父様の影響だったんですか?

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もともと強い気持ちで「カメラマンになる!」というのはなかったんです(笑)。

デザイン系専門学校を卒業してからも自分のやりたいことが見つからず、父親から誘われるようにしてアシスタントを始めました。

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―― お父様と同じ仕事をすることに抵抗ある人もいるじゃないですか?そういうのはどうでした?

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子供の頃から父の仕事を見てきたせいか、カメラマンとしての父と家族としての父に大きな違いを感じなかったので、そこはすんなり入れました。

あと、父だけではなく他のカメラマンにもついて仕事、すべてを父から教わったという感覚ではないですね。

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―― そうなんですね。世間一般の話ですが、親子だと難しいこともあるじゃないですか?

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我が家は母が専業主婦で、父がひとりで家計を支えていた姿を見てきたので、そこは大丈夫でした。

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―― すばらしい娘さんですね(笑)。アシスタントはどれくらいの期間だったんでしょう?

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アシスタントだけ、という時期は2年くらいですかね。そこから徐々に自分も仕事をもらえるようになって…だんだんとアシスタントのボリュームが減っていって、という感じです。

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―― カメラマンの場合、何をもって「一人前になった」「独り立ちした」ということになるのでしょう?

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たとえば、写真専攻のある大学や専門学校を卒業後、スタジオに就職してカメラマンになる方もいます。そういう方は「カメラマンとして就職した」ということになります。

私の場合は、専門学校で学んだのはデザインやファインアートでしたので、カメラの技術を学んだのは卒業してからです。

いずれにせよ、自分で撮影する案件を請け負ったならば、その瞬間にプロのカメラマンになった、といえると思います。

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―― カメラマンはどんな仕事が多いんですか?ジャンルなんてのもあるのでしょうか?

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大きく「営業写真」「報道写真」「広告写真」とジャンルが分かれます。
私は基本的には広告写真を生業にしています。

具体的にはWEBや紙の媒体につかう取材写真や学校や会社の案内パンフレット、チラシに使う物撮りなどが最近多い案件です。

私の場合は出版社や制作会社、ライターさんやデザイナーさんから依頼を受けることが多いです。人によってはスタジオでの物撮りが多かったり、建築写真が多かったりジャンルの偏りはあると思います。

最近は動画をメインに撮る方もいるようです。

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―― 人を撮るのと物を撮るのとでは、結構違いがあるんでしょうか?

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そうですね、人を撮影する場合はコミュニケーションが重要といいますか…プロのモデルじゃない限り、笑顔をお願いしても、なかなか難しいですよね。

たとえば、たあいもない会話でリラックスしてもらったり、クスっと笑ってしまうような話で表情を引き出します。

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―― なるほど…我々のような素人が、カメラマンに仕事をお願いする時は、どうしたら良い写真を撮ってもらえるのでしょう?

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良い悪いを一概には言えませんが、仮にカメラマン自身が「良い!」と思った一枚でも、クライアントの意向に沿ったものでないと意味がありませんよね。

周りの方々と相談しつつ、最終的にどうやったら作品が良くなるのか?という視点で提案します。

人によって経験の多いジャンルや撮影の進め方が違うので、どんな写真が欲しいか事前に納得するまで打ち合わせをすると、よい写真が出来ると思います。

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―― やはり、ここでもコミュニケーションが大事なんですね。プロの職業カメラマンを目指す人には、どんなアドバイスがありますか?

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技術はもちろん必要ですが、一つの案件には色んな人が関係してきますので、一緒に働く方々とのチームワークが大事になってくるかと思います。

学校では現場の雰囲気は学びにくいですし、アシスタントなどの下積みによって技術だけではなく、段取りや、将来に必要な人間関係も積み上げていくことになります。

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―― この辺は他の職業と同じなんですね。カメラマンという仕事に向き合って、いちばん充実している、楽しさを感じるのは、どんな時ですか?

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撮影現場の雰囲気が良くて、スムーズに進むと楽しいです。

スタイリストさんがセットしてくれた被写体が素敵に撮れて、その写真を使ってライターさんやデザイナーさんがもっと素敵に一つの作品にしてくれる…

そういうプロセスを経て作品が完成した時が楽しく充実しています。

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―― まさに、クリエイターたちの競演ですね。逆に、しんどさ、大変さを感じるのはどういう時ですか?

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外での案件で天気が悪くて撮影が上手く行かなかったり、機材も多いので体力が追いつかなかったり…

撮影時間に限りがあってクオリティを突き詰めて行くことが難しかったりなどがあります。

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―― 着実にキャリアを重ねていらっしゃるようですが、今後、どんな展望、計画がありますか?

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動画撮影、編集やドローンの撮影などの興味も強くなっているので、もっと知識と技術を増やしていきたいと思っています。

写真撮影のカメラや機材も次々と新しいものが登場して、それに伴って新しい技術も必要となってきます。そこは、常に追いかけていかないといけないですね。

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―― 知識や技術のアップデートはどの仕事でも必要ですものね…最後ですが、門山さんが、大切にしているもの、宝物は何ですか?

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人間関係です。
先にもお話したように、カメラマンは独りでは出来ない仕事です。

自分からグイグイ営業するにしても、紹介される仕事をこなすにしても、すべては人とのつながりです。

いろいろな方々と協力しながら、作品を作り上げるので、やはり人間関係は大切です。

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カメラマンは芸術家肌かつ職人気質の気難しい人たち、というイメージだったが、門山さんは終始にこやか。

撮影現場も、ふんわりとした空気に包まれているのだろう。

技術にフォーカスするだけではなく、人とのかかわりを大切にするスタイルは、どの仕事にも通じるに違いない。

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ひと 門山夏子さん
しごと カメラマン
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