ブラインドの世界-ココロでつながる人間関係-
視覚情報ってとてもとても有益で魅力的な情報ではあるけど、それが原因で大きな制限を受けてしまっていることってある。そのひとつが人間関係、特に恋愛だと思う。
本当はもっと、相性のいい相手が目の前にいるのに、外見的な所で対象外としてしまったり、されてしまったりする。あるいは、外見的にすごく好みな人を、自分と釣り合わないなと諦めてしまったりする。それは生物にプログラムされている本能で、優秀な遺伝子を選ぶための合理的な行動なのかもしれないけど・・・
よく絶対的正義のように語られる「優秀な遺伝子を持つ配偶者を獲得し、優秀な子孫を残す」って、ここまで高度に発達した人間社会において、本当にそんなに絶対的なものなのでしょうか。僕は違うと思います。というか、そもそもそれが絶対的な価値なら、病気・治療で生殖能力を失った人とか、独身のまま人生後半を生きている人たちのこと、どう思ってるの?って感じです。子孫繁栄よりも、個々人の幸福の方が、本質的な価値だと思うんですよね。子孫繁栄はその結果じゃないかな。
内面の相性がいいことの方が、2人や子供の幸せにとってずっとずっと大事だと思うんです。でもやっぱり、視覚情報が入ってくる以上、その情報を無視してパートナー探しをするのは難しいのが人間です。
最近流行ったドラマで、弱視のとびきりかわいい女の子が、顔に大きな傷のある男の子と恋をしていい感じになるお話がありました。まあ女の子側はとびきりかわいいんですが、男女逆でも成り立つことですよね。
世界史の教科書に載っているような古典でも、自分の外見にコンプレックスを持つ主人公が、盲目の老人と出会って触れ合う中で、絆を深めていくような話があります。「私にはあなたの姿が見えないが、心の温かさはひしひしと伝わる」というようなことを老人に言われ、主人公はうるっとします。
昔から考えられてきたテーマなんだろうな、と思います。
それでですね、なぜ私が今回こんなことを書いているかというと、たまたま広告で流れてきたので始めてみたマッチングアプリが、この問題をうまく解消していて、すごくいいんですよね。今まで幾つかのマッチングアプリを経験してきましたが笑、他のアプリでは起こったことのないような現象が恐らく男女双方に起きてます。
運営さんと全く接点のない私による、勝手でざっくりなご説明ですが、こちらはアバターを使ったマッチングアプリになっているので、相手の外見の情報が全く分からないのです。メッセンジャーで画像の添付とかもできなくなっているので、外見情報が序盤で伝わらないように徹底されています(代わりにアバターの外見を選んだり服装をコーディネートしたりできます)。プロフィール欄にも趣味のタグと、居住地と、自由記述欄ぐらいしかないので、最初は純粋に趣味のタグだけで友達としてマッチングすることになります。相手の年齢すら分かりません(なのでスイスイマッチングします)
マッチングしたらアプリ内LINEみたいなメッセンジャーでやりとりするわけですが、やりとりしているとすぐに合う合わないはっきりしてくるので、それで選抜されていきます。
しばらく仲良くしていると仲良しポイントのようなものが溜まってきて「特別な友達」の申請を送れるようになります。特別な友達になって始めて、相手の写真(1枚だけ)、身長、年収などのいわゆる「スペック」情報を知ることになるので、特別な友達になる前にしっかり内面を理解した上で、スペックに触れられるんです。よくあるマッチングアプリと順番が逆なんですね。
順番が逆なだけで、結果が全然違ってくるのが想像できます。そもそも私が今、プロセスの段階で、とてもとても楽しいのです。何というか、余計なことを気にせずに解放的にコミュニケーションできます。新しい自分を発見したような感覚もありますし、それは相手も同じなんじゃないかなあと感じています。この後お互いの「スペック」を知ったタイミングで、関係が壊れたらどうしようという不安はありますが、その不安が充分少なくなるぐらいお互いを理解してから「特別な友達」になれば、大丈夫な気がします。その後、スペックも踏まえて総合的に考えた上で、「告白」という最終的なマッチングに挑戦できる作りになっています(これって幼馴染と恋愛関係に発展していくプロセスと近いかも!?)
「アバターってこういう使い方があるんだな!」と目から鱗でした。今までにも色んなゲーム等でアバターって設定できましたが、面倒でほとんど触れてきませんでした。アバターとマッチングアプリって相性バツグンなんじゃないかという感想です。
まだリリースから1ヶ月も経っていないアプリなんですが、めっちゃ人気出るんじゃないかなと思います。「ココロでつながる」というキャッチフレーズのアプリです。よかったら調べてみてください!^^
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