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数弱が駿台最上位クラスの数学に突撃してみた

駿台予備校という名前は、受験生であれば誰しも耳にしたことはあることでしょう。これから語らせていただくのは、その駿台の高2生向け講座のうち最もレベルの高い数学のクラス、高2エクストラ数学αについてです。
※あくまで「高2生向け」のクラスについてですので、高3エクストラ数学はこの記事の内容とは異なる可能性があります。というか異なります。


準備編

駿台からの招待状

確か高2の春頃だったと思いますが、駿台からピンク色の紙が届きました。「受講認定書」と書かれたその紙は、高1駿台全国模試で東大理一A判定or京大理学部A判定を取ると送りつけられるそうです。その時は、高2のうちから予備校行かせてもらうのは流石に申し訳ないという子供なりに親を思う心で、駿台に行くという発想は微塵も出てきませんでした。そのため、その認定証は「将来的に使うかもしれないからとりあえず保留中の書類の山」に紛れることになったのです。

きっかけ

急転換したのは夏のことでした。
母親:「そういえば夏期講習ってどこ行くとか決めたの?何も言われてないけど」
私:「え、行かなきゃダメなの?別にy」
母親:(自学だけでは無理があると言うことを力説)

行かせてもらえるなら是非とも行きたいと思ったため、予備校の検討が始まりました。ちなみに10秒ぐらいで終わりました。
東進→特待を取って取って毟り取る~完~
河合→よくわからない
駿台→馴染みはある+変な紙を貰ったような
ということで駿台入学を検討し、「将来的に使(中略)書類の山」からやっとのことで認定証を発掘したのでした。東進といえば、「東進から最大限に特待・特典を毟り取る方法」というnoteを書いてみたら面白いだろうと思ったのですが、私はそこまで無双していないのでやめておきます。誰か書いてください

夏期講習に参加すると決めたのはなんと講習の数日前だったのですが、電話したらまだ空席がありました。レベルが高いから人が少ないのかな。認定証の送り先は校舎に記録されているらしく、氏名等を伝えて認定証を持っている旨を伝えると快く講習参加を許可してくださいました。あっけないくらいでした。

筆者について

自己紹介が遅れました。私は(元)高校2年生です。題名にもある通り、お世辞にも数学ができるとは言えませんでした。自分の中で最も不得意な科目は数学で、東大模試で数学20~50点をウロウロしています。冷静に考えてやばいです。偏差値50を切ることもしばしば。

他の人が書いてくれた記事もあるので、それも読んでみてください。彼らはちゃんと数強なので彼らのレベル感を過信しないことをお勧めします。


参戦編

高2エクストラ数学の概要

本編に入る前に、ここでエクストラ数学を大まかに解説しましょう。駿台のクラスは通常、標準・難関・選抜があり、この順にハイレベルになっていきます。ではエクストラ数学はどういう立ち位置なのかと言いますと、なんと

です。悲しいかな、全校舎に設置されているわけではなく
お茶の水校(東京)、丸の内校(名古屋)、上本町校(奈良)、京都駅前校(京都)、西宮北口校(神戸)
でしか受けることができません。

Q. どのような授業?
A. 授業の流れは下のようになっています。
 テスト演習(60分)
   ↓ 10分休憩
 1時間目:テスト演習の解説(50分)
   ↓ 10分休憩
 2時間目:予習の解説(50分)

Q. テスト演習とは?
A. 毎回の授業前に行われるテストで、3問100点満点です。主に東大、京大やその冠模試から出題されます。お察しでしょうが数弱を殺しにかかってきており、最高点ですら50点程度です(と言っても回による平均点の上下が激しく、最高点が30点行かない回もあれば80点台の回もあります)。ちなみに0点がいない方が珍しいです。

Q. 生徒のレベルは?
A. 校舎によると思いますが鉄緑会上位クラスほど高いわけではなさそうです。ただ、駿台模試で東大理一Aまたは京大理学部Aを取れないとエクストラに入れないので、ある程度の底は確保されているはずです。とにかくテキストやテスト演習の問題、授業がとても良いので、数学力に自信がなくても突撃してみることをお勧めします。

Q. 誰が授業を担当してくださるの?
A. 関東では清史弘先生、名古屋以西では井辺卓也先生が授業をしてくださいます(なんと豪華な)。恐らくwikiを見てもらった方が早いので、こちらを参照ください。

 Q. お金はどれくらいかかる?
A. 駿台は少し授業料の支払いが特殊で、授業料の表(配られる)に書いてある料金(大体2万円台)×8 + システム維持費(45000円) がかかります。1科目ごとに年間20万円ぐらいかかると思います。なかなか値が張るので元を取れるよう必死に勉強するしかありませんね…。
駿台模試でかなりの好成績を収めれば特待を使えるらしいですが、現役生向け特待制度は完全にブラックボックスなので詳細は分かりません。

苦闘!夏期講習!

講習1日目に校舎に行き、諸々の手続きをしてからテキストを貰い、その後テスト演習を受けました。難易度が高いことはエクストラ生の知り合いからよく聞いていたので、0点だけは嫌だと震えていました。

テスト後。正直なところ、初めてにしてはよくやったと思っていました。結構解答用紙を埋めましたし、それなりに点数はもらえるはずだと。その後の解説授業を聞いても変な自信がありました。そして、翌日返却された解答用紙がこちらです。


4点

4点。

…4点!?

五度見ぐらいしました。100点満点中、4点。ほぼ最下位。非常に恥ずかしく、不甲斐なかったです。解答用紙には論理の飛躍や詰めの甘さを指摘するコメントが書かれており、いかに自分が至らなかったか痛感しました。

しかしながら、諦めなければ意外と何とかなるものです。恥ずかしすぎたので絶対順位を上げてやると誓いました。まずはしなければならないことから。授業の復習をきちんとし、1日目と2日目の授業後でテキストのうち夏期講習で扱う範囲を全て解きました。するとあら不思議、2日目に平均点を超え、3日目、4日目と点数を上げていくことができました。そうです、ガッツが大事なのです(?)

普通!2学期!

2学期は12回授業がありました。欠席するとテスト演習を受けることはできませんが、Comiruというアプリで授業プリントのpdfが配信されたり、Comiru Airで授業映像が見られたりと、サポート体制はそこそこ手厚いです。

普通すぎて特に言うことがありません。強いて言えば、予備校に行かせてもらえるという幸せを常に嚙み締めていたことでしょうか。テスト演習の問題以上に講座のお値段が可愛くないので、絶対にお値段以上ニトリ(死語)をキメてやると野心を滾らせていました。そのおかげでしょうか、出席した10回のテスト演習のうち3回最高点、いわば1位を取ることができました。ただの自慢です。元の数学力はあまり関係なさそうです。ちなみに、これのおかげで死ぬほど嫌いだった確率や数3微積を克服することが出来ました。予習復習超大事!

苦闘!3学期!

高2エク数の後半は数Ⅲを重点的にし、高2時点で既に受験で十分戦えるようにするというのがモットーだそうです。しかしながら私は、高2の12月時点で複素数の絶対値の定義すらあやふやだったレベルからのスタートだったので、かなり苦しかったです。

実際に、3学期は2学期よりも苦戦しました。そもそも進むスピードが速いので元からある程度のレベルに達していないと厳しいという所感です。予習復習は概ねきちんとしていましたが、忙しくてできない週があるとやはりテスト演習の出来も悪かったです。テスト演習の回数は忘れましたが、1位は1回しか取れませんでしたね……。

最終回に講師の方にサインを頂きに行ったのですが、そのときに「君が○○さんか!いい答案書くから名前覚えてるよ」といった意のことを言っていただき、本当に嬉しかったです。基礎を大事にするようアドバイスを頂いたので、地に足のついた勉強を重ねていこうと思います。

結局のところ最大のメリットは?

高2エクストラ数学の最大のメリットは、受験数学のテクニックだけでなく数学的・論理的な考え方で答案を書くにはどうすればいいのか学べるということです。つまるところ、数強はもちろんのこと、予習復習をきちんとすれば数弱にも大きな効果があるということなのです。もうお気づきでしょうか?そうなんです。エクストラ数学は神なんです!!

おわりに

今回はいつもよりは分量少なめでしたが(いつもが多すぎるだけだからねー)エクストラ数学の魅力について伝わりましたでしょうか!?それではまた次の記事で!!

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