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目の前で繰り広げられた5つの疑問のお話



連休に合わせてタイトなスケジュールで仕事を仕上げていた為、体力が尽きそうな週末。飲みに行きたいけれど、あえて久しぶりのマクドナルドへ寄り道した。大型店舗のマクドナルドなので大きなタッチパネルが4台ある。オーダーから清算まで済ませて店頭カウンターへと向かった。呼ばれるのを待って、ダブルチーズバーガーセットが乗ったトレーを受け取った後、向かい合わせで6人掛けの大テーブルへ座った。



向かい側には、次男と同じ年頃の大学生男子が2人楽しそうに食べながらお喋りしてあっという間に立ち去った。
その後、同じく大学生らしき女子2人が着席。
私はといえば、今月末に退職する派遣社員さんの送別会のお店選びの相談を幹事の人からLINEで受けていたので、お店を検索しながらiPhoneに集中していた。
しかし、何やら女子2人の会話が気になり、ふと顔を見たら、ギャルでもなく地味でもなく、かわいい普通の女の子達だった。
着席して、常に笑いながら(ここポイント)スマホでメニューを見ている。タッチパネルでもなく、カウンター注文でもなく、アプリでオーダーしている様子。
【疑問① なぜわざわざアプリで頼むの?】




マック ポテトL


いつオーダーが終わったのか?まだ途中なのか?わからないが、お喋りして笑いながらもそれぞれ自分のスマホをずっと見ている。
しばらくして、スタッフの方がポテトLサイズとシャカチキそれぞれ2つ載っているトレーを運んできた。
どうやら、オーダー終わってた様子である。
【疑問② 友達の顔を見て話さないの?】






届いたのに食べない。笑いながらペーパーナフキンを折って笑っている。
お喋りは途切れる事なく、折っている。
折っていたペーパーナフキンが完成したらしく片手に持ってポテトを食べ始めた。
えっっっっっ?!
ピーチクパーチクに折って、それをはめて、ポテトを食べてる。お箸やフォークを持つように普通に当たり前の様子で食べている。まるで自然な作業のように折ったピーチクパーチクを指にはめて。
※ピーチクパーチク=折り紙でパクパクできる鳥のクチバシみたいなもの
【疑問③ そうやって食べるのが主流なの?】

パーチクパーチク折り紙




お喋りしている間もスマホは見たままで、ポテトを食べ続けて笑っている。
笑っているのは、話が弾んで面白くてケラケラ笑うのではなくて、話の語尾に必ず“ハハハ”が付いているタイプの笑いだ。必ず忘れてないのが凄い。
【疑問④ ハハハをつけるのがメジャーな会話?】




マック単品ドリンク

2人はほぼ同時にポテトを食べ終わると、シャカチキを食べ始めた。
食べ終わってしばらくしたら、ドリンク2つ乗せたトレーを店員さんが運んできた。
いつの間にドリンク頼んだのだろう?
笑っている間に追加オーダーしていたのか?
【疑問⑤ 一緒にドリンク飲まないのは何故?】




昔、ユーミンが喫茶店で話している人の会話を書き留めて歌詞の参考にしていた、という有名な話をふと思い出した。
そんなつもりではなかったが、偶然だったシチュエーション。目の前で繰り広げられる彼女達の一部始終が新鮮で、斬新で、小さな驚きの連続だった。
ほんの30分の出来事だけれど、キラキラして眩しくて羨ましい気分にさえなるひとときだった。
そういえば、私が大学生の頃、先生やバイト先の大人などに面白がられた事が多々あった。
新卒で入社した新入社員の頃も、“新人類”と呼ばれ珍しがられていた。
その頃の私には、何が面白いのか珍しいのかさっぱりわからなかったけれど、今、目の前の女子2人もそんな感じなんだろうなぁとデジャブを見ているかのような錯覚を覚えた。





さて、帰宅して、2人の息子達に5つの疑問について取材してみた。

【疑問① なぜわざわざアプリで頼むの?】
→対面形式で必要以上に人と話したくないし、タッチパネルは混んできたら後ろの人の事も気になるのが面倒くさいから座ってアプリ使ってるだけだと思う。


【疑問② 友達の顔を見て話さないの?】
→真面目な話じゃない時で、気の許せる友達ならお互いスマホ見ながら話しているのは普通。


【疑問③ そうやって食べるのが主流なの?】
→単に手が油で汚れるから。ポテチを割箸で食べるのと同じ。ピーチクパーチクにするかどうか気にならない。そのままのナフキンだとポテト食べ終わるまでにクシャクシャになるからじゃ?


【疑問④ ハハハをつけるのがメジャーな会話?】

→その2人がアホウな女子なんじゃない?笑


【疑問⑤ 一緒にドリンク飲まないのは何故?】
ポテトやシャカチキ食べてからの気分でドリンク決めたかったんじゃ?
食後のコーヒーやデザートと同じ感覚やな。




なるほど、そういうものなんや、おもしろい、わかるかも、へぇ〜、と5つの疑問解消。
生きている時代の違い、育ってきた過程での“普通の感覚の違い”なのだろう。
新しい感覚に触れて楽しい気分になれた。
いいね、大テーブル。




shio shio

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