クソ男と異世界

異世界。 はやっている、トレンド、というのも憚られるほど、もはや確立したジャンルである。
異世界と聞いて連想するのは、異世界に転生または転移した主人公が、与えられた立場や力を生かして活躍するという物語である。基本的に、主人公は前向きだし、話も明るい。壮大なファンタジーもあれば、メタであったりすることもある。その一大ジャンル、一度は乗っかって書いてみたいのだが、(こっそり書いてる)どうも私は「明るさ」を保てないらしい。
原因ははっきりしている。エモとクソ男から逃れられないのである。
はっきり言って、自分のエモとエゴは癒着している。気をつけければ文章はエモに奪われるし、話の進行よりもエモを優先している癖がある。いいところだし、裏目にでるところである。つらいよう。
クソ男が好きである。というより、人間の悪い面を遠くで観る、安全な共感、ひっそりと一人で感じ入れるのが小説の良いところであるから、「クソ男」というのは最高の鑑賞物なのだ。
いっそクソ男を異世界転生させてしまえばいいのでは?と思う。それなら書ける。いや、多分出落ちで終わる。
クソ男が、クソな面で成り上がる、または悲劇を迎える、といった異世界転生。でもせっかく転生するのだから、明るく生きたい。ムカつく〜〜!!!って思わせたら勝ちみたいなタイプの男。
例えば? クソ男は、何種類かいる。人の足を引っ張る、ダメな方向へ連れて行くタイプの、妙なカリスマ性のある奴。自己肯定感が低く、すぐ凹むうえに、這い上がろうとせず他人のせいにするし、他力本願寺な男。ダンゴムシのごとぐジメっとしたところにいる努力のない男。常識人のフリをして、どこかモラハラってる男。色々いる。
一番映えるのはカリスマ性のあるクソ男なのだろうな。明るい話でも悲劇でも。「憎めない奴」っていうのは物語の中でもかなり共感と憧憬を持たせやすい。
置いておいて、異世界といえば、文化の違いによることの発見や戸惑い、ライフハックの見つけ方、普段は使えない能力の発揮、なんていうのが見どころだと考える。そこにおける主人公の存在は、割と無色透明であったりする。キャラ付けをもっとしたらもっとヤバいことになるのでは?
クソ男は多分、異世界に行ったらトラブルメーカーとなるか、したたかに街に馴染むかだろうか。楽しいことが起きるなあ。
異世界でのクソ男と出会い、同族嫌悪を起こしてトラブル解決に臨むとか。
面白そうだの。
まずファンタジーを理解しなければ、異世界ジャンル(つまりメタより)は難しい気がする。中途半端だと面白さが減る……気がする。嘘をめちゃくちゃつく勇気。
世界観を作るという想像力におばあちゃん圧倒されちゃうよ。
書いてくれ〜。
いずれ描こう、ファンタジー。そして異世界。多分私が書く頃は、流行りという形は落ち着いてるんだろうな……。

今回はここまで。

#しおの雑文庫 #日記 #つぶやき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?