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リッツ・カールトンから学ぶホスピタリティ①

ホテルにおいて最も重要な要素といえるホスピタリティ。実はサービス業かどうかに関わらずコミュニケーションが求められるあらゆる場面において、ホスピタリティはとても重要なスキルであるといえます。

今回は有名ホテル「リッツ・カールトン」から、ホスピタリティとはそもそも何なのか。そして実際に感動を与えたホスピタリティの実例までを書籍を参考にお伝えしていきます。

それでは宜しくお願い致します。

リッツ・カールトンとは

ホテル業界の中でも高い評価を受けているのが有名ホテルブランド「ザ・リッツ・カールトン・ホテル」です。

最高クラスのホスピタリティを提供するホテルで、おもてなしと言えばリッツ・カールトン、といっても過言ではありません。日本でも東京・大阪・沖縄等に展開しており、ホテルに詳しくない人も名前は聞いたことがあるという人が多いのではないでしょうか。

まずサービスに対する考え方が他のホテルとは一線を画します。彼らは「お客様に感動を与える」という使命を持っているのですが、その「お客様」とは予約されたゲストのことだけではありません。出入りする業者や自社の従業員のことも指しています。

入社試験を受けにホテルまで行くと、多くのスタッフにお客様として迎えられ、グランドピアノの生演奏を聴きながら面接が行われるというエピソードもあるぐらいです。

業界問わずそんなリッツ・カールトンのホスピタリティを学びたいという人が多いのか、書籍がいくつも販売されています。

今回はそんなリッツ・カールトンの究極のホスピタリティが学べる本を1冊ご紹介し、最高級のホスピタリティとは何なのかをお伝えしていきたいと思います。

今回勉強させて頂いた本はこちら。

実際にリッツ・カールトンで働かれていた日本人の方が書いた本なので分かりやすくて面白かったです。

早速本の内容に入っていきたいところですがその前に

まずは「サービス」と「ホスピタリティ」の違いについて解説していきたいと思います。

サービスとホスピタリティの違い

ホスピタリティの語源は旧ラテン語の「hospes(客人の保護者)」、という言葉からきているそうです。更にこの「hospes」は「hostis(敵)」という言葉に由来しているらしく、紀元前の時代に、他国から来た人に対して宿や食事を提供することで情報交換を行い、文明の発展に寄与していたそうです。

対してサービスの語源は旧ラテン語の「servitus(奴隷)」という言葉が由来で、主従関係を前提とした言葉だったようです。

こういった語源から考えてサービスは「上下関係」、ホスピタリティは「対等な関係」を表していることが分かります。

つまり「全てのお客様に均一に与える」ものがサービスであり、「お客様に合わせて変化」するものがホスピタリティなのです。

例えばこれをホテルで置き換えると、予約時にお客様から「当日は同行者が誕生日なのでできれば眺めのいい部屋を用意してもらえないでしょうか?」と言われたとします。これをスタッフが言われた通り景色の良い高層階のお部屋を用意したとして、それはサービスでしょうか?ホスピタリティでしょうか?

柔軟に対応してくれて感謝されるかもしれませんが、あくまでお客様に言われた通りに従っただけなのでこれはサービスと言えます。

では逆にお客様からリクエストを受けたスタッフが当日、お部屋の机の上にシャンパンと誕生日を祝うメッセージカードを用意していたとしたらどうでしょうか?

お客様の要望はあくまで景色の良い高層階の部屋を用意してもらうことでしたが、ホテルのスタッフはせっかく誕生日に利用してくれたお客様に少しでも喜んで頂きたく自分達ができることをしたのだと思います。

お客様の予想を超える、お客様が想定していなかった感動。これがホスピタリティだと思います。

実際にはそこまで大がかりなことでなくてもホスピタリティは提供できると思います。

例えば、チェックイン時にお客様の名前を覚えておき次に会った時にお客様を「~様」と名前で呼ぶのも立派なホスピタリティだと思いますし、咳をしているお客様がいるのを見かけたらハーブティーを提供するととても喜ばれるんじゃないでしょうか。

マニュアルに縛られず、お客様をよく見て、臨機応変に対応することが大事なのだと思います。

しかし頭で難しく考えず、まずはお客様に喜んで欲しいという気持ちこそが感動を生み出す源泉なのではないでしょうか。

次回からリッツ・カールトンのホスピタリティの内容についてお伝えしていこうと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。


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