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英語コーチである私が、一念発起して留学エージェントを始めた理由(自己紹介)

はじめまして、英語コーチの矢野(@rygkfullsupport)です。

英語コーチというのは、生徒さんに自学自習の方法を教えて、定期的にコミュニケーションを取りながら学びがちゃんと進んでいくようサポートする存在です。

私自身、純日本人として学生時代から英語学習を始めてTOEFL108, TOEIC990, 英検1級を取得したという経験があり、かつての私のように英語学習をがんばる方々の応援をすることが天職だと思い、日々生徒さんと向き合っています。

ここでは、一貫して英語教育業界で13年のキャリアを積んだ私が、なぜ今「留学エージェント」を始めるに至ったのかという背景を書きたいと思います。


1.私と英語学習

高校卒業までパスポートすら持ったことが無かった私でしたが、漠然と「英語が話せるのはかっこいい」「いつか海外へ行ってみたい」という憧れがありました。

それもあって、学校の勉強でも英語だけは面白いと感じ、力がつくと噂に聞いた音読をひたすら続けていたことで成績が伸びました。そこで「英語は自分に向いているんじゃないか」と思い、外国語学部に進むことにしたのです。

入学したら周りも「他は全然だが英語だけは好き」という人間ばかりで、学生生活で英語だけは「一貫してやり遂げたもの」となりました。

周りはみんな3回生になったら留学するのが当たり前のような雰囲気だったので、私も当然そうするものだと思って留学を決意しました。学校の成績はとても悪かったので交換留学はまず無理だと思い、一年休学して私費留学をすることに決めました。

ただ、留学するには「何を学ぶか」を決めなくてはいけません。将来のことなど何も考えていなかった私が、初めて真剣に考えてたどり着いた結論が、自分の英語学習経験を活かして英語教育の道に進むことだったのです。

2.私と留学

留学エージェントに相談し、英語教育のプログラムがあり、住みやすく治安も良いというカナダ・バンクーバーの語学学校への留学を決めました。そのときの学費諸々の支払明細を見て愕然としました。

え、300万もかかるの…

もちろん大学の学費や下宿代などのほうが負担をかけているのですが、留学は私の個人的希望で行かせてもらっている感覚が強かったので、ショックも大きかったです。

これは絶対がんばらないとまずい。

そう思って多少は足しになればとバイトを増やしつつ、英語学習に一層精力的に取り組みました。留学前の時点でTOEIC900は超えていました。カナダ人講師とのカフェレッスンなども受けながら、実戦感覚も磨いていきました。

そうして始まった留学生活は、順調極まるものでした。初日からホストファミリーと難なく会話ができ、語学学校の授業も余裕で吸収できるため、下校後には現地のサマースクールのヘルパーをしたりボランティア活動をしたりなど、多様な経験を積むことができました。

私にとっては親に多額のお金を払わせて行かせてもらった留学なので、一分一秒でも無駄にしたくありませんでした。「最初の数か月は耳を慣らして…」のような悠長なことはしたくなかったのです。

3.英語教育業界でのキャリア

留学が終わり就活が始まりました。

「英語教育に携わる」ということは決めていたのですが、大学受験予備校にするか、英会話スクールにするかは相当に悩みました。受験は目標達成に向けて真剣に勉強するところが好きで、英会話は実用的なところが好きだったので、どちらかに絞れなかったのです。

そこで出した私の結論としては、「実用的な英語を真剣に勉強する英語教育がしたい」というものでした。

ただ、新卒の時点でそんな選択肢はなかったので、まずは予備校に入り英文法・読解を極め、それから英会話スクールに移りリスニングや発音を極めるといった、「英語教育業界での道場破りスタイル」が確立されたのです。周りから見ればただのジョブホッパーですが、私の中では「いつか自分なりの答えが出れば良い」というスタンスで、英語教育に一貫して真摯に向き合っていたつもりです。

その結果、英語コーチとして生徒さんの自学自習をサポートしつつ、文法・発音などあらゆる引き出しからその場に合わせた最適な解説ができ、TOEFL100点超えを目指して海外大学院を志す人々の指導も難なくできるようになった時点で、英語教育業界では一定の「やり切った感」を覚えていました。

4.Eくんとの出会い

そんなある日、英語コーチとして社内英語研修を担当していたとき、その会社の社長の息子さんであるEくんと出会いました。中学からハワイに正規留学をしていて、高校卒業後に帰国し、全て英語で授業を行う先進的な大学に通う学生でした。

私にとってみたら、喉から手がでるほど羨ましい学習環境を与えられており、とても興味が出て色んな質問をしました。

綺麗なバイリンガルになっていることだけでなく、中学で留学を選択した意志の強さ、きっと苦労もしただろうことが伺える大人びた様子が印象的でした。早くから留学をするとこんな風に成長するのだと驚きました。

ただ、Eくんからは少し後悔が残っていることも打ち明けられました。通っていたハワイの学校ではESLという英語補習があるなど、留学生の受け入れが整っているところでしたが、高校に入り一定のレベルに達するとESLが無くなり、現地のネイティブと同じクラスに入れられるというのです。

高校でいきなり跳ね上がる英語のレベルに圧倒され、慌てて家庭教師をつけたものの時すでに遅しと、非常に苦労したというのです。TOEFLの学習にも遅れが出てしまい、思ったようなスコアアップが達成できなかったのも心残りだと言います。学習内容がそこまで難しくない中学までの内に、もっと前倒しで英語の基礎力を高めておけば良かったと話してくれました。

もし私がEくんの親だったら、多額のお金を費やして送り出した留学は、一分の隙もないほどに100%満足のいくものにしてあげたいです。しかも、アメリカ高校・TOEFLレベルの英語学習を見越して基礎力を前倒しで高めておくことなど、私のような専門の人間から見れば至極当然のことです。もしサポート機関を信頼して送り出した結果、留学にこのような感想を抱かれたとしたら親として悔やんでも悔やみきれません。

私の今までの生徒さんは「ずっと日本に住んでいる純日本人」が多く、こうした「中学からずっと正規留学をしている人」は、自然学習でネイティブ並みの英語力に達しているものだと考えていたので、認識が大きく変わりました。もし英語力が基準に満たないのであれば、それを補う。それは私がキャリアを通じて取り組み続けてきたことです。

学校のサポートに限界があるのであれば、そこからは私のような学校外の人間の出番です。英語教育は一旦やり切ったと少し慢心していた私に、新たな挑戦の心が芽生えました。

5.留学の価値を高めたい

私自身も経験した「留学」という親からのプレゼントは、最大限味わい尽くしてもらいたいと願います。

そのためには、留学生が悲鳴を上げるのを待っていてからでは遅いでしょう。そもそも留学というのは教育という大きな枠組みの一部であり、その前・中・後に十分な自学自習があるべきというのが私の考えです。

その視点で考えると、本当に留学の価値を最大化するのであれば、私は学校選択から一緒に考え、留学前には手続きだけでなく事前学習も組み込んで提供し、留学中の学習内容と将来のTOEFL学習を踏まえた自学自習方針を一緒に考え、留学後の帰国生入試、その先のキャリアに至るまで、全てに一貫して携わるべきだと思い至りました。そして、私にはそれができると感じました。

6.最後に

英語コーチである私が、一念発起して留学エージェントを始めた理由は以上です。

正直、この年齢になって全く未経験の職種に飛び込むことになるとは、思ってもみませんでした。学校にコンタクトして正確な情報をヒアリングしたり、現地担当者の訪日のタイミングに合わせて挨拶に行ったり、細かな内情を知るために実際の留学生・卒業生を見つけてインタビューしたり、やらなければならないことは山積みです。

自分がサポートするのは手続きだけ、学習だけ、と割り切るのは簡単です。ただ、私のような本当の意味で留学の出口までサポートし切れる人間だからこそやれることがあると信じ、挑戦を続けたいと思います。

中学から正規留学ができるような教育環境を与えられる恵まれた人材は、将来グローバルリーダーとして世界に大きなインパクトをもたらす存在になるでしょう。母数は少ないかもしれませんが、その限られた人たちが世界を変えるのです。ぜひ私もそうした方々の一助になりたいと思いますので、お役に立てるようなことがあれば何でもご相談ください。私の持てる限りの知識・経験・熱意を持ってお応えいたします。

「途切れることのない留学サポート」
エバーラスト事業担当者
矢野 慎一郎

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