第104話.ヤング・アコード
1893年3代目「ホンダシビックシリーズ」のデザインが、そろそろ仕上がろうという頃、「アメリカの研究所から電話があってね」と本田技研専務から。すぐに、Oさんからだと思った。彼は、初代シビックの開発でインテリアデザインの責任者だったチームメイト。「また大変なことになるかな」との予感がした。
これまで彼から電話があると、必ずと言っていいくらい大仕事となる。何度かこうことを重ねながら、初代のシビックやアコードはアメリカの市場で育ってきた。それだけ彼の情報が的確で、その直感力の凄さは