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【詩】誰かが言っていた。

ボクという存在が生を引き裂いていく。
自分が自分じゃなくなる。
自ら背負った業に押し潰されていく。
過去も未来も因果が巡る。
八方塞がりの道に歩むべき一歩はどこにある。

ズキズキと病んでいく心。
シクシクと泣き腫らす眼(まなこ)。
ギシギシと痛んでいく身体。
ジュクジュクと膿んでいく瘡蓋。

3000年前に誰かが言っていた。
生きるとは苦しみなのだと。
そんな世界をたった一人で揺蕩う。

なんでだろう。なんでだろう。

ボクという存在が人を傷つけていく。
誰もかれも関わらなくなる。
自ら背負った罪に押し潰されていく。
手枷も足枷も断罪を待つ。
処刑台の道に惜しむべき一声はどこにある。

ズキズキと病んでいく心。
シクシクと泣き腫らす眼(まなこ)。
ギシギシと痛んでいく身体。
ジュクジュクと膿んでいく瘡蓋。

2000年前に誰かが言っていた。
生きるとは罪を背負うことなのだと。
そんな世界をたった一人で流れゆく。

どうしよう。どうしよう。

ボクという存在が世を遠ざけていく。
気付けばどこに居るのだろう。
自ら背負った夢に押し潰されていく。
目的も目標も闇に隠れる。
五里霧中の道に進むべき一筋はどこにある。

ズキズキと病んでいく心。
シクシクと泣き腫らす眼(まなこ)。
ギシギシと痛んでいく身体。
ジュクジュクと膿んでいく瘡蓋。

1000年前に誰かが言っていた。
生きるとは風の前の塵に同じなのだと。
そんな世界をたった一人で惑う。

それでも。それでも。

ボクという存在が誰かを励ましていく。
そのために詩を書いたのだろう。
自ら背負った命に火が灯っていく。
言葉も表現も今の瞬間を迸る。
苦しみの道に出会うべき一人はここにいる。

ワクワクと勇んでいく心。
キラキラと光り輝く眼(まなこ)。
ハツラツと歩んでいく身体。
ペリペリと剥がされていく瘡蓋。

この詩を読んだ誰かが言っていた。
生きるとは救いなのだと。
そんな世界をあなたと一緒に踊る。

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