563: 少年ナイフ / トップ・オブ・ザ・ワールド

少年ナイフが多くのミュージシャンに支持される理由の1つに、彼女たちの演奏から、好きなミュージシャンへのオマージュを強く感じる点があるような気がします。
これって、簡単なようでいて、なかなか難しいことだと思います。
多くのトリビュートアルバムに参加している少年ナイフですが、カーペンターズ・トリビュートのこの曲は、個人的にカヴァーの名作と思っています。
カーペンターズのオリジナル(US1位/UK5位)が、歌といい演奏といいアレンジといい、「完璧なポップス」だったので、なかなか手を加えにくい作品だと思うのですが、そんな難曲を、あっさりと極上のギター・ポップに生まれ変わらせたのは、見事と言うしかありません。
演奏が高いことや高度な音楽理論を理解していることは、優れた音楽を作るための強力な武器にはなるのかも知れません。
ただ、魅力的な音楽を作るために最も重要なことは、音楽への想いをどれだけストレートに表現できるか、ということを、彼女たちの演奏を聴いていると強く感じます。

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