802: Sly & The Family Stone / Family Affair

スライ&ザ・ファミリー・ストーンは3枚のUSナンバー1シングルを出していますが、最後のNo.1となったのがこの曲。
『スタンド!』から、間にベスト盤を挟み、1971年にリリースされた『暴動』(US1位/UK31位)は、彼らの最高傑作と言われることも多い作品。
ただ、60年代のスライのイメージで聴くと、かなりビックリする作品でもあります。
最初のシングルとなったこの曲(US1位/UK15位)を一聴して分かるように、ラリー・グラハムのベースが生み出す強烈なグルーヴはそこにはなく、リズムボックスの単調なビートとヌメヌメとした軟体動物のようなサウンドが支配しています。激動の60年代が終わり、その反動で疲弊感と閉塞感に包まれた70年代初頭の空気感を表現しているかのようです。
結果的に、70年代以降のファンクの方向性を決定づける名作となったわけですが、当時はかなりの驚きだったのではないかと思われます。
あとは、やっぱりジャケットでしょうね。インパクト絶大です。

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