365: The Beatles / Eleanor Rigby

よく「ビートルズがポピュラー・ミュージックを変えた」と言われますが、その変えたことの1つに「バンドなのに、メンバーが誰も楽器を演奏していない曲がある」ことが挙げられると思います。
昨日の「シーズ・リーヴィング・ホーム」も、ポールとジョンが歌っているだけで、演奏はすべて外部のミュージシャンによるものでした。ジョージとリンゴは参加すらしていないというのも、すごい話です。
そういう曲の代表として挙げられることが多いのが、1966年にリリースされたアルバム『リボルバー』収録のこの曲です。
演奏は外部ミュージシャンによる弦楽八重奏で、メンバーは、ポールがリード・ヴォーカル、ジョンとジョージがハーモニー・ヴォーカルで参加しているのみです。
曲もポピュラー・ミュージックっぽくないですが、歌詞もかなり変わっていて、孤独な老人の行く末について歌っています。
かなりの異色作ですが、シングルリリースされ、UK1位/US11位というヒットを記録しています。
UK1位を獲得していたのはちょっと意外ですが、「イエロー・サブマリン」との両A面でリリースされたということが大きいような気がします。(ちなみに、USでは各面別々にチャートインし、「イエロー・サブマリン」は最高位2位)
今となっては、ロック・バンドがストリングスを導入することは珍しくありませんが、ストリングスのみというのは、そんなに多くないような気がします。
このあたりも、ビートルズがいかに前衛的であったかを示しているように思います。

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