847: The Beatles / Martha My Dear

今日は「マイ・ディア」つながりです。
ビートルズが1968年にリリースした『ザ・ビートルズ』(UK1位/US1位)、通称『ホワイト・アルバム』は、2枚組30曲収録の超大作。
当時、ロック界の頂点に君臨していた彼らが、ここまで統一感のかけらもないアルバムをリリースし、それが大絶賛されただけでも凄いことなのに、リリースから55年が経過しようとしている現在でも、その高い評価を維持しているというのは、驚きを通り越して恐怖すら感じます。
ただ、アルバムのB面1曲目に収録されていたこの曲を聴くと、その理由がちょっと分かる気がします。
軽快なピアノのイントロに始まり、ダブルトラックのヴォーカル、ストリングス、ホーンが分厚くオーバーダブされ、途中ちょっと変則的なリズムが入るなど、細かな部分までアレンジが徹底的に作りこまれています。
これを、8トラックのレコーダーを駆使して作り上げたというのですから、おそれいります。
シングルカットされるわけでもないアルバム収録曲であっても、一切の手抜きをせず完成度を追求する姿勢が、当時のミュージシャン(ひょっとしたら現在でも?)の中で、群を抜いていたということなのでしょう。

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