331: Utopia / Everybody Else Is Wrong

昨日に続いて、ユートピアの『Deface The Music』からピックアップ。
ビートルズへの敬意を表した作品の多くは、初期のギター・バンド・サウンドをベースにしています。ユートピアの昨日の曲もそうでした。
しかし、そこは鬼才トッドですから、それだけでは終わりません。
ソロでも「レイン」や「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」をカヴァーしているように、多重録音満載の中期サウンドも、ちゃんとフォローしています。
アルバムのラストトラックのこの曲は、まさにそんな内容で、イントロから歌い出しの不穏なコード進行は「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」の世界観そのもの。
そこに、バンドサウンドが重なり、ストリングスの低音が入ってくると、今度は「アイ・アム・ザ・ウォルラス」のカオスな世界を彷彿とさせてくれます。
彼ほどの知名度のあるミュージシャンで、ここまで遊び心に富んだ音楽をやれる人は、他にはなかなかいないでしょう。
まあ、何というか、「〇〇と紙一重の天才」といったところでしょうか。

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