644: The Beatles / Across The Universe

「ジ・インナー・ライト」が「レディ・マドンナ」のB面だったことは昨日書きましたが、実は候補曲として、それ以外に2曲が録音されていました。
1曲は「ヘイ・ブルドッグ」、そしてもう1曲がこの曲でした。
「ヘイ・ブルドッグ」は『イエロー・サブマリン』に収録されましたが、こちらは陽の目を見ることがないままでした。
そして、ビートルズのアルバムやシングルとしてではなく、1969年1月にリリースされた世界野生生物基金のチャリティ・アルバム『ノー・ワンズ・ゴナ・チェンジ・アワ・ワールド』のオープニングナンバーとして、初披露されることとなりました。
その際、冒頭に鳥のSEが加えられたので、通称「バード・ヴァージョン」と呼ばれています。
オリジナルのキーはDでしたが、このヴァージョンではテープの回転数が上げられ、Eフラットになっています。アルバム『レット・イット・ビー』に収録されたヴァージョンと聴き比べると、同じ音源を用いているにもかかわらず、キーが違うことがすぐに分かります。
それにしても、この曲や「ヘイ・ブルドッグ」ほどの名曲が、B面にすら「ボツ」になるとは、「どれだけ名曲があるんだよ!」と思わずにいられません。

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