208: The Velvet Underground / Sunday Morning

ジョン・ケイルは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの印象が強いため、アメリカ人と間違われますが、実はウェールズ出身です。
ニューヨークに渡り、現代音楽家として活動していた彼は、1965年にルー・リードと出会い、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドを結成。
ルー・リードのもつポップ・センスと、ジョン・ケイルの現代音楽的なアプローチが融合することにより生まれたアヴァンギャルドなサウンドは、後にオルタナティヴ・ロックと呼ばれる一連の音楽の出発点になったといえるでしょう。
この曲は、1966年にリリースされた1stアルバム『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ』のオープニングナンバー。
今では歴史的名盤に挙げられるアルバムですが、リリース当時の最高位はUS171位(UKではチャートインせず)。シングルリリースされたこの曲も、チャートインしていません。
このチャートアクションは、当時の一般的なリスナーには理解できない、ぶっ飛んだ作品であったということの証明でしょう。
この曲は、ニコが歌うことを想定して書かれたドリーミーなポップ・チューン。にもかかわらず、歌っているのはルー・リード。でも、ニコはちゃんとバッキング・ヴォーカルで参加しているという、何か良く分からないことになっています。
そして、この曲で最も印象的なイントロのチェレスタを弾いているのはジョン・ケイル。やはり、彼の存在があってこそのヴェルベッツであることを再認識させてくれます。

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